「BAND ON THE RUN」のジャケ違い [The Beatles]
これまでウィングスのアルバムのUK盤とUS盤のジャケ違いをいろいろご紹介して来ましたが、最後は'73年の名盤「BAND ON THE RUN」をご紹介します。
とは言うものの、ワタクシこのアルバムに関してはUKオリジナル盤を未だ所有していません。
手もとにあるUK盤は'99年に発売された25周年記念盤なのですが、まあ基本的なデザインはオリジナル盤と変わりがないので、こちらのUK盤とUS盤とを比較してみたいと思います。
まずはその25周年記念のUK盤。2枚組でボーナス・ディスクには未発表ヴァージョンやドキュメンタリーが収録されています。ちなみにBOXセットで発売されたCDも出ています。
オリジナルはタイトル文字が白ですが、この25周年記念盤は文字がシルバーで、ジャケの下の方に"25TH ANNIVERSARY EDITION"と書かれてあります。
こちらがリリース当時にリアルタイムで買ったUS盤。UK盤に比べると黒が潰れ気味で、服の柄がよく分かりません。
ステッカーが貼ってありますが、これはもともとは新品の時にシールドの上から貼ってあったものを剥がしてジャケに直接貼りました。
ジャケに写っている有名人のうち、メンバー以外で私が知っているのは、古くはイギリス・ハマー・プロ制作によるドラキュラなどの怪奇映画や、新しいところでは「スター・ウオーズ／エピソードⅡ・Ⅲ」などに出演しているクリストファー・リーと、60年代に「電撃フリント」シリーズなどで大人気だったジェームズ・コバーンだけ。
こちらはUK盤の裏ジャケ。
こちらがUS盤の裏ジャケですが、ここに大きな違いがあります。
まず一目瞭然なのが3人の写真の並び順。
UK盤では左からポール、リンダ、デニーの順ですが、
US盤ではポール、デニー、リンダの順になっています。
さらによ〜く見てみると、鉛筆の角度がビミョーに違い、US盤は削った先っぽの部分が見えますが、UK盤には先っぽの部分は写っていません。
違いは他の部分にもあって、ジャケ左上のコーヒー（紅茶？）がUK盤ではミルクがまだ少し残っていますが、
US盤ではミルクはほとんど溶け色が薄くなっていて、さらに万年筆の横にコーヒーがはねた跡があります。
レーベルにも違いがあります。UK盤のA面の写真はポール、デニー、リンダの順ですが、
US盤はポール、リンダ、デニーの順。
B面ではこれがそれぞれ逆になっています。
写真自体もUK盤の方が僅かに大きいですが白飛びのような画質で、US盤の方が鮮明な写真が使われています。
このアルバムに関してはデザイナーのクレジットがないのでよく分からないのですが、この微妙なジャケ違いの様子からして、ひょっとしてヒプノシスのデザイナーが関わっているのかも知れません。
ついでですが、このアルバムはUS盤のピクチャー盤も持っています。正し、音質に関しては褒められたものではないので、普段聴くことはめったにありません。
珍しいところでは5.1chサラウンド・リミックスを施したdts CDもあります。
音質バツグンで、曲によっては音が頭の上をぐるぐる回って楽しいですが、なぜか「Band On The Run」のイントロのギターが欠けているのが残念。
ジャケはUKヴァージョンの方が使われていて、裏ジャケの写真の順番もUK盤と同じですが、内容は「Helen Wheels」が収録されたUSヴァージョンです。
ちなみにdts-CDは「VENUS AND MARS」も持っていますが、これはまたの機会に。
上でも書きましたが、このアルバムのUS盤にUKや日本ではシングル発売のみの「Helen Wheels」がB面3曲目に入っていることはファンならご存知でしょう。
私は初めて聴いたのがこのUS盤だし（買ったのは国内盤リリースの1ヶ月以上前）、この曲が入っていることによってB面が締まっているし、片面5曲ずつでバランスもいいので、「Helen Wheels」が入っていないUK盤や国内盤は未だにどうもシックリ来ません＾＾；
そう言えば数年前にこのアルバムのマト枝番「-1U」のUKオリジナル盤がラウド・カットだと騒がれ、当時一気に注目が集まりました。
ところがあれは音楽評論家の和久井光司氏がちゃんと確認せずに流した間違った情報で、実はラウド・カットでも何でもないということです。これは和久井氏本人も間違いを認めています。
にも拘らず今ではその間違った情報がどんどん一人歩きしてすっかりマト1が貴重盤扱いされ、それをウリにしている中古レコ屋さんも未だに多いようですが、マニアのみなさんは高い金を出してそんなものを買う必要はないと思います。ホントにラウドなのかどうしても自分の耳で確かめたい、という方は止めませんけど（笑）。
ちなみに最近は嵐がこのジャケをパロっています＾＾。
![Band on the Run [Analog]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51w0sxr4fwL._SL160_.jpg "Band on the Run [Analog]")
とは言うものの、ワタクシこのアルバムに関してはUKオリジナル盤を未だ所有していません。
手もとにあるUK盤は'99年に発売された25周年記念盤なのですが、まあ基本的なデザインはオリジナル盤と変わりがないので、こちらのUK盤とUS盤とを比較してみたいと思います。
まずはその25周年記念のUK盤。2枚組でボーナス・ディスクには未発表ヴァージョンやドキュメンタリーが収録されています。ちなみにBOXセットで発売されたCDも出ています。
オリジナルはタイトル文字が白ですが、この25周年記念盤は文字がシルバーで、ジャケの下の方に"25TH ANNIVERSARY EDITION"と書かれてあります。
こちらがリリース当時にリアルタイムで買ったUS盤。UK盤に比べると黒が潰れ気味で、服の柄がよく分かりません。
ステッカーが貼ってありますが、これはもともとは新品の時にシールドの上から貼ってあったものを剥がしてジャケに直接貼りました。
ジャケに写っている有名人のうち、メンバー以外で私が知っているのは、古くはイギリス・ハマー・プロ制作によるドラキュラなどの怪奇映画や、新しいところでは「スター・ウオーズ／エピソードⅡ・Ⅲ」などに出演しているクリストファー・リーと、60年代に「電撃フリント」シリーズなどで大人気だったジェームズ・コバーンだけ。
こちらはUK盤の裏ジャケ。
こちらがUS盤の裏ジャケですが、ここに大きな違いがあります。
まず一目瞭然なのが3人の写真の並び順。
UK盤では左からポール、リンダ、デニーの順ですが、
US盤ではポール、デニー、リンダの順になっています。
さらによ〜く見てみると、鉛筆の角度がビミョーに違い、US盤は削った先っぽの部分が見えますが、UK盤には先っぽの部分は写っていません。
違いは他の部分にもあって、ジャケ左上のコーヒー（紅茶？）がUK盤ではミルクがまだ少し残っていますが、
US盤ではミルクはほとんど溶け色が薄くなっていて、さらに万年筆の横にコーヒーがはねた跡があります。
レーベルにも違いがあります。UK盤のA面の写真はポール、デニー、リンダの順ですが、
US盤はポール、リンダ、デニーの順。
B面ではこれがそれぞれ逆になっています。
写真自体もUK盤の方が僅かに大きいですが白飛びのような画質で、US盤の方が鮮明な写真が使われています。
このアルバムに関してはデザイナーのクレジットがないのでよく分からないのですが、この微妙なジャケ違いの様子からして、ひょっとしてヒプノシスのデザイナーが関わっているのかも知れません。
ついでですが、このアルバムはUS盤のピクチャー盤も持っています。正し、音質に関しては褒められたものではないので、普段聴くことはめったにありません。
珍しいところでは5.1chサラウンド・リミックスを施したdts CDもあります。
音質バツグンで、曲によっては音が頭の上をぐるぐる回って楽しいですが、なぜか「Band On The Run」のイントロのギターが欠けているのが残念。
ジャケはUKヴァージョンの方が使われていて、裏ジャケの写真の順番もUK盤と同じですが、内容は「Helen Wheels」が収録されたUSヴァージョンです。
ちなみにdts-CDは「VENUS AND MARS」も持っていますが、これはまたの機会に。
上でも書きましたが、このアルバムのUS盤にUKや日本ではシングル発売のみの「Helen Wheels」がB面3曲目に入っていることはファンならご存知でしょう。
私は初めて聴いたのがこのUS盤だし（買ったのは国内盤リリースの1ヶ月以上前）、この曲が入っていることによってB面が締まっているし、片面5曲ずつでバランスもいいので、「Helen Wheels」が入っていないUK盤や国内盤は未だにどうもシックリ来ません＾＾；
そう言えば数年前にこのアルバムのマト枝番「-1U」のUKオリジナル盤がラウド・カットだと騒がれ、当時一気に注目が集まりました。
ところがあれは音楽評論家の和久井光司氏がちゃんと確認せずに流した間違った情報で、実はラウド・カットでも何でもないということです。これは和久井氏本人も間違いを認めています。
にも拘らず今ではその間違った情報がどんどん一人歩きしてすっかりマト1が貴重盤扱いされ、それをウリにしている中古レコ屋さんも未だに多いようですが、マニアのみなさんは高い金を出してそんなものを買う必要はないと思います。ホントにラウドなのかどうしても自分の耳で確かめたい、という方は止めませんけど（笑）。
ちなみに最近は嵐がこのジャケをパロっています＾＾。
- アーティスト: ポール・マッカートニー,リンダ・マッカートニー,デニー・レーン
- 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
- 発売日: 1999/04/09
- メディア: CD
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: EMI Music Distribution
- 発売日: 1997/11/25
- メディア: DVD Audio
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: EMI Music Distribution
- 発売日: 2008/10/28
- メディア: LP Record
メイン・サイト： Rolling Beat Boys
Facebookやってます。
MASAさん、『Band on the Run』のジャケット検証ありがとうございました。今回もブラウザを上下に何度もスクロールしながら、たっぷり楽しみました! ＾＾
手元には25周年記念CDと'93年リリースの国内盤CDしかないのですが、どちらもPaul,Linda,Dennyの順番でした。25周年記念盤には『Helen Wheels』があるのでUS仕様かな? とも思いましたが…。
私の『Band on the Run』の記憶は『Helen Wheels』がない全9曲が刷り込まれてしまったので、明るい『Helen Wheels』を挟むUS仕様の『Band on the Run』はイマイチ馴染めませんでした。『Helen Wheels』がない分、B面はトーンが統一していたようにも感じていました。しかし、ベスト盤にもない『Helen Wheels』なので、25周年記念盤で収録してくれなかったら永遠に『Helen Wheels』は聴くことがなかったかもしれません。
by MCMLXV_65 (2010-05-18 00:30)
MCMLXV_65さん、まいどです。
ジャケ違いの検証もこれが最後になると思いますが、新たに何か発見したらまたやります＾＾。
US盤から入った私にとって「BAND ON THE RUN」は「Helen Wheels」が入っていて当たり前なんです＾＾。
ないと逆にもの足りなくて（笑）。
そういや「Helen Wheels」は「WINGSPAN」以外にはベスト盤に収録されてないんですね。
あ、「WINGSPAN」と「ALL THE BEST」のCDはUK盤とUS盤とでちょっと仕様が違います。
今度はそれをやろうかな＾＾。
by MASA (2010-05-18 01:06)
そうでした、そうでした! 『Helen Wheels』は『Wingspan』に入っていましたね! 私も「あれ? だけど、どこかで聴いた覚えが…」と思い、先ほど確認しました。CD時代に入ってのベスト盤『Wingspan』と『All The Best』の違いならば私もついていけるかと…。＾＾；
by MCMLXV_65 (2010-05-18 01:15)
このアルバムはポールのソロが苦手の私も唯一好きな一枚です。
ただし、Helen Wheelsは当時からイマイチ・・・・（ファンの方にはごめんなさい）
ジャケット・デザインにこれほど色々ヴァリエーションがあったなんて知りませんでした。意図的？だとしたら何のため？
嵐のパクリ（パロディーとは言えないですね、多分彼等自身も彼等のファンもオリジナルを全く知らないでしょうから・・・）、あれはデザイナーがアイデア出なくての苦肉の策でしょう。
by MORE (2010-05-18 10:08)
いやぁ、おもっしぇです♪
自分の所有は国内安レコと運良く所有のUK盤ですけど、日本盤はジャケはUK盤と同じ感じなのに、レーベルはUS盤みたいな仕様になってますね♪
やっぱ国内安レコよりUS盤だったらなぁ…ジャケ違いも楽しめ、愛しのヘレンが挟まったB面も聴けるのに…うふ♪
by へどろん (2010-05-18 21:36)
MCMLXV_65さん、どーもです。
というワケで、今度「ALL THE BEST」と「WINGSPAN」の比較検証をやることが決定しました（笑）。
明日にでもUPしますので、お楽しみに〜。
by MASA (2010-05-18 22:05)
MOREさん、こんばんは〜。
ポールがイマイチという人もこのアルバムや「RAM」は好きだ、という人は多いようです＾＾。
私は「Helen Wheels」も好きですが、実はB面の「Country Dreamer」の方がもっと好きですね。
嵐はメンバーたちがこのアルバムを知ってるかどうかは分かりませんが、多分デザイナーがポール・ファンなんでしょう。
ファンのほとんどはあの写真を見てもピンと来てないのは明らかですね（笑）。
by MASA (2010-05-18 22:12)
へどろんさん、まいどです。
国内盤のジャケは基本的にUK盤と同じですよね。
何しろ初めて買ったのがUS盤だったので、そのあと国内盤が出た時に「Helen Wheels」が入っていないのが不思議でなりませんでした＾＾。
オリジナルのUK盤にも入ってないのを知ったのはそれからもう数ヶ月後です。
US盤は中古でも激安なので是非入手して下さい＾＾。
by MASA (2010-05-18 22:22)