ビートルズのリマスター・アナログ盤音質比較 その2 [The Beatles]
今回もビートルズのリマスター・アナログ盤の音質比較検証を行ってみたいと思いますが、今回は4枚購入したうちの残りの2枚、「SGT. PEPPERS」と「ABBEY ROAD」を時間が取れないためわりとあっさりではございますが、ご紹介したいと思います。
まずは永遠の金字塔アルバム(だとワタシは今でも思っている)「SGT. PEPPERS」から。
このアルバムだけは唯一stereo盤のYellow Parlophoneレーベルの初回オリジナルを持っていますが、それとの比較です。
まずジャケですが、色がオリジナルよりも濃いめで、見開きの写真や付属のカットアウトも色が濃いです。
プレーンな白のインナーの他に、オリジナル初回に付いていたサイケ・インナーもちゃんと付いています。
その他に解説や写真が載ったインサート付きなのがグー。
レーベルもオリジナルが再現されているのは各アルバムと同じ。
左がリマスター盤、右がオリジナル盤のレーベル。
で、肝心の音質ですが、1曲目のメドレーなど数曲で比較したところ、確かに悪くはない音質なんですが、やっぱりオリジナル盤の持つエネルギッシュな感じが決定的に不足で、これに比べるとリマスター盤は比較的大人しい印象を持ってしまいました。要するに迫力不足が否めない感じ。
「With A Little Help From My Friends」などはリンゴのヴォーカルの生々しさやドラムの響きなどはオリジナル盤の方がずっといい。リマスター盤は均整の取れた音質なんだけど、何かもの足りない。
結果的にこのアルバムに関してはさすがのオリジナル盤の勝ち、という印象です。
ちなみにB面最後の「Sgt. Peppers Inner Groove」はオリジナル盤と同じくちゃんと最後の送りミゾに収録されエンドレスになっています。
続いてはビートルズ最後のアルバム「ABBEY ROAD」の音質比較。'72年の高校生の時に買ったUKオリジナル盤との比較です。
こちらもジャケの色が濃いめで、ウラ・ジャケのアップルの写真が現在のものに変わっているのはちょっと残念。
スリーヴが初回オリジナルと同じブラックなのはウレシイです。
レーベル写真。左がリマスター盤、右がオリジナル盤。リマスター盤はオリジナルの初期プレスと同じく、レーベルB面に「Her Majesty」の表記がありません。
さ〜て、音質なんですが、これは正直言ってガッカリ。オリジナル盤と比較するとオハナシにならないレベルで、音の輪郭はわりとハッキリしているのに、1曲目の「Come Together」などはベースやドラムのパワフルさがリマスター盤では不足気味で、オリジナル盤の持つ目の前に迫るようなリアルな感じがリマスター盤にはまるでない。音の厚みもオリジナル盤の方がずっといい。
これホントに24/96のマスターなの?と疑いたくなるレベルで、この迫力のなさ加減はノン・リミッターの効果が明らかにマイナスに作用したとしか思えないですねえ。
ノン・リミッターの効果は初期の音源でマイナスに作用し、録音のいい後期の音源ではプラスに作用するかと想像していたら、実際はその真逆だったようです。これはちょっと意外。
まあ前回取り上げた初期2枚はかなり健闘しているし、ワタシが買っていないアルバムで他にも出来がいいアルバムがあるかも知れないし、4枚しか聴いていない状態であまり結論めいたことは明言したくありませんが、今回のアナログ盤、ヒジョーに微妙です。少なくとも最初にこちらが勝手に期待していたような"驚異の高音質”みたいなものではありませんでした。
結果として、やっぱりデジタル音源はデジタルのメディアで聴くべきなんじゃないの?という、元も子もない印象しか残りませんでした(笑)。
今回のアナログ盤、リマスターを売りにして我々アナログ世代の郷愁を誘って金儲けしようという不景気に喘ぐメーカー側の陰謀だったんじゃないのか、と、今冷静に状況を振り返ってみてそんな意地悪なことまで思ってしまいました。
今回またもや知らないうちにメーカー側やメディアに踊らされちゃったのかも知れないですな。
まずは永遠の金字塔アルバム(だとワタシは今でも思っている)「SGT. PEPPERS」から。
このアルバムだけは唯一stereo盤のYellow Parlophoneレーベルの初回オリジナルを持っていますが、それとの比較です。
まずジャケですが、色がオリジナルよりも濃いめで、見開きの写真や付属のカットアウトも色が濃いです。
プレーンな白のインナーの他に、オリジナル初回に付いていたサイケ・インナーもちゃんと付いています。
その他に解説や写真が載ったインサート付きなのがグー。
レーベルもオリジナルが再現されているのは各アルバムと同じ。
左がリマスター盤、右がオリジナル盤のレーベル。
で、肝心の音質ですが、1曲目のメドレーなど数曲で比較したところ、確かに悪くはない音質なんですが、やっぱりオリジナル盤の持つエネルギッシュな感じが決定的に不足で、これに比べるとリマスター盤は比較的大人しい印象を持ってしまいました。要するに迫力不足が否めない感じ。
「With A Little Help From My Friends」などはリンゴのヴォーカルの生々しさやドラムの響きなどはオリジナル盤の方がずっといい。リマスター盤は均整の取れた音質なんだけど、何かもの足りない。
結果的にこのアルバムに関してはさすがのオリジナル盤の勝ち、という印象です。
ちなみにB面最後の「Sgt. Peppers Inner Groove」はオリジナル盤と同じくちゃんと最後の送りミゾに収録されエンドレスになっています。
続いてはビートルズ最後のアルバム「ABBEY ROAD」の音質比較。'72年の高校生の時に買ったUKオリジナル盤との比較です。
こちらもジャケの色が濃いめで、ウラ・ジャケのアップルの写真が現在のものに変わっているのはちょっと残念。
スリーヴが初回オリジナルと同じブラックなのはウレシイです。
レーベル写真。左がリマスター盤、右がオリジナル盤。リマスター盤はオリジナルの初期プレスと同じく、レーベルB面に「Her Majesty」の表記がありません。
さ〜て、音質なんですが、これは正直言ってガッカリ。オリジナル盤と比較するとオハナシにならないレベルで、音の輪郭はわりとハッキリしているのに、1曲目の「Come Together」などはベースやドラムのパワフルさがリマスター盤では不足気味で、オリジナル盤の持つ目の前に迫るようなリアルな感じがリマスター盤にはまるでない。音の厚みもオリジナル盤の方がずっといい。
これホントに24/96のマスターなの?と疑いたくなるレベルで、この迫力のなさ加減はノン・リミッターの効果が明らかにマイナスに作用したとしか思えないですねえ。
ノン・リミッターの効果は初期の音源でマイナスに作用し、録音のいい後期の音源ではプラスに作用するかと想像していたら、実際はその真逆だったようです。これはちょっと意外。
まあ前回取り上げた初期2枚はかなり健闘しているし、ワタシが買っていないアルバムで他にも出来がいいアルバムがあるかも知れないし、4枚しか聴いていない状態であまり結論めいたことは明言したくありませんが、今回のアナログ盤、ヒジョーに微妙です。少なくとも最初にこちらが勝手に期待していたような"驚異の高音質”みたいなものではありませんでした。
結果として、やっぱりデジタル音源はデジタルのメディアで聴くべきなんじゃないの?という、元も子もない印象しか残りませんでした(笑)。
今回のアナログ盤、リマスターを売りにして我々アナログ世代の郷愁を誘って金儲けしようという不景気に喘ぐメーカー側の陰謀だったんじゃないのか、と、今冷静に状況を振り返ってみてそんな意地悪なことまで思ってしまいました。
今回またもや知らないうちにメーカー側やメディアに踊らされちゃったのかも知れないですな。
Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band [12 inch Analog]
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: EMI UK
- 発売日: 2012/11/12
- メディア: LP Record
久しぶりのコメント、失礼します。(雪の影響は大丈夫ですか…?)
今回のLP盤リリース、私はアナログ再生環境が今、ないので、見送りしましたが、いろいろなブログの反応を見ると、MASAさんの印象と同じく思っている方が多いですネ。
今回のLPでのリリースを企画制作した方々は、この印象をどうみているんでしょう。出来れば、今回の意図を制作サイドから、ぜひ、改めて聞いてみたいです。
ジャケットの再現度も今ひとつのようで、いろいろな購入者の意見を聞くたびに、今回のLPでのリリースに「?」が灯ってしまいます。
by MCMLXV_65 (2012-12-12 12:23)
MCMLXV_65さん、ご無沙汰です。
こちらでは先週末から今週にかけての突然のドカ雪で難儀しておりますが、何とか大丈夫です^^。
今回のアナログ盤、確かに評判はいまいちのようで、残念ながらこちらの期待以下のものですねえ。
初期のアルバムは意外といいんですが、後期がダメという印象です。
ジャケの再現度に関しては問題外(笑)。
まあデビュー50周年のメモラビアとしておくしかないですね。
by MASA (2012-12-13 15:27)