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The Beatles リマスターLP4枚到着 [The Beatles]

ビートルズ・ファンのみなさんのブログではもうとっくに盛り上がっているリマスターのアナログ盤ですが、高価なBOXの注文を躊躇している間にすでに購入されたみなさんのブログなどを読ませていただいておりました。

が、リリースのアナウンスがあった当時はワタシもコーフンしたものの、みなさんの記事を目にするほどに更に購入を躊躇するような音質的な部分での懐疑的な思いがよぎり、しばらく棚上げ状態でおりました。

結局自分で実際に音質を確かめないことにはどうにもなんない、ということでこの度BOXではなくバラで4枚を購入、今週の始めに到着して、忙しくて時間が取れない中しばらくオリジナル盤との音質比較をやっていました。

今回はその音質比較検証をやってみたいと思います。ちなみにワタシが購入したアルバムは下の写真の4枚。初期が2枚、中期1枚、後期1枚というバランスで選んでみました。

beatleslp.jpg

この中から今回は初期の2枚、「PLEASE PLEASE ME」「BEATLES FOR SALE」をご紹介したいと思います。

まずは「PLEASE PLEASE ME」から。比較したのは'74年に買ったGramophoneリム、2 EMISilver Parlophoneレーベルで(下の写真右)、残念ながらGold Parlophoneはもちろん、Yellow Parlophoneも持っていません。

please.jpg

ウラ・ジャケとレコード本体。中にポリエチレンが貼ってある白いスリーヴにレコードが入っています。
please2.jpg

初期のアルバムの中でもこれを選んだのはレーベルがGold Parlophoneであることですが、これがそのレーベル。いやあ、復刻とは言えいいですねえ。

please3.jpg

音質の方ですが、「I Saw Her Standing There」など2〜3曲で比較しました。
まずオリジナル盤よりも音圧がちょっと低め。初期のビートルズのサウンドはエネルギッシュな高音域に特徴がありますが、今回のリマスター盤はリミッターやコンプがかかっていないためか、オリジナルのように中高音域が潰れたうるさい感じが小さく、シンバルなどがおとなしい感じでちょっともの足りない気も。

右チャンネルのヴォーカルもオリジナルより若干引っ込んだ印象がありますが、これもノン・リミッターの影響で一定の音圧レベルになるよう制限されていないせいかも?ただヴォーカルの生々しさに関してはオリジナル盤の方がやや上のような気がします。

ちなみにワタシは今回このノン・リミッターの効果がけっこう気になっていましたが、通常リミッターをかけると、上限に設定された音量レベルを超えると各楽器の音やヴォーカルなどそれぞれの音量レベルが押さえられてそこである程度一定となり、音が詰まったような状態になります。
さらにここでコンプレッサーも使うと音量の最大値と最小値であるダイナミック・レンジが縮められますが、逆にこれで音が固まる感じになるためにそれが迫力に繋がります。(こういう認識でほぼ間違ってないと思います)。
ただ、双方ともあまりかけすぎるとカットされる音域成分が多くなり薄っぺらいスカスカの音になります。

今回はノン・リミッターという触れ込みだけでコンプまで未使用なのかどうは分かりませんが、オリジナル盤に比べて片チャンネルに振られたヴォーカルやシンバルなどの音量が小さめな感じがあるため、どうもコンプも未使用の感じがします。

中低域に関してはオリジナル盤よりもリマスター盤の方が豊かで音が厚め。ついでに'09年のリマスターCDとも比較しましたが、こちらはコンプ/リミッターがかけられているせいで圧縮されたようなダイナミックな印象の音で、'09年に初めて耳にした時に感激した音質の良さを改めて認識しましたが、リマスター・アナログ盤との比較では同じ傾向の音ながらこちらの方が音質は派手。
その派手さが幾分押さえられた今回のリマスター・アナログ盤は中低域不足の2 EMI盤に比べてなかなか悪くない音質で、音に厚みがあって鮮度もある程度保っている感じなので、これは買っても損はないと思います。


次はこれも'09年のリマスターCDがけっこういい音質だったために比較してみようと選んだ「BEATLES FOR SALE」

sale.jpg

このアルバムは'69年頃のプレスのGramophoneリムの1 EMI Silver Parlophoneと、'70年代後期プレスのEMIリム2 EMI Silver Parlophoneの2枚を持っていますが、比較に使ったのは1 EMIの方。
そのレーベル。

sale3.jpg

今回のリマスター盤の復刻Yellow Parlophoneレーベル。

sale5.jpg

まずジャケですが、オリジナルのように見開きの中からレコを出し入れするタイプではなく、フツウに横から出し入れするタイプ。見開き部分の写真も真っ黒に潰れ気味。これはちょっと残念だなあ。

sale2.jpg

ちなみにオリジナルはこんな感じ。
sale4.jpg

音質比較は「No Reply」「Rock And Roll Music」「Kansas City ~ Hey Hey Hey」などで行ないましたが、こちらも音圧若干低めで中低域が豊か。これはリマスターCDでもそうですが、「Rock And Roll Music」ではオリジナル盤よりもハッキリとバスドラが聴こえるほど厚みがある。高音域の伸びに関してはほぼ同等くらい。

「Kansas City ~ Hey Hey Hey」はこのアルバムの中でもけっこうコンプ/リミッターの効果がハッキリ出ている曲ですが、リミッターがかかっていないこのリマスター盤では右チャンネルの追っかけコーラスが引っ込み気味で、エネルギッシュな感じがやや不足。

このアルバムもリマスターCDの方がもうちょっと派手目の音ですが大差はなく、個人的にはどちらもほぼ満足な音質です。
全体的にはこのアルバムもオリジナル盤よりも厚みがあって音の粒が立っている感じで決して悪くないと思いました。これも選んでよかった1枚でした。

以上、こんな印象ですが、ぶっちゃけリマスターCDと大きな差がないレベルなので、CDだけでも十分かなあ、というのが本音(笑)。
もちろんこれはワタシの個人的な感想で、みなさんそれぞれのオーディオ環境や部屋の広さなどで若干異なってくると思いますので、あくまでご参考までにということで。

残りの2枚も近日中にUPしますが、問題なのはそっちの方でねえ ( ̄~ ̄;) ウーン
ま、それは次回。





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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: EMI UK
  • 発売日: 2012/11/12
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paddies

最近になってリミッターとコンプレッサーの意味を少しだけ・・・

一昨年のAll Things Must Pass が今回と同じようなノン・リミッター・ノン・コンプによるリマスターだと思います。
(PCに取り込んだハイレゾ音源をはじめとする各種マイ・スウィート・ロードを波形にして比較してみました)
あの時はアナログ盤とハイレゾ音源のみの発売・・・今考えるとCDが出なかったのは、そんな理由だったのかもしれませんね。

自分なりに考えるアナログ盤とCDの聴かれ方の違いからすると、コンセプトには納得です。

あとは・・・きちんと聴き分けられる耳が欲しいです(笑)
by paddies (2012-12-10 15:20) 

parlophone

MASAさん、リクエスト(PPM)にお答えいただきありがとうございます(笑。
やっぱりゴールドはいいですねw
音のほうも中低域が厚めとはいいじゃありませんか。
ちょっと欲しくなってきたかも…。

つづきの記事も楽しみにしてます^^
by parlophone (2012-12-11 00:21) 

MASA

paddiesさん、どーもです。
そうですか、「ALL THINGS MUST PASS」もノン・リミッター、ノー・コンプだったんですか。
そういやあポールの過去のアルバムのハイレゾ音源にもそういうのがありますね。

そういうのを明確に聴き分けられる耳、私も欲しいです(笑)。
by MASA (2012-12-11 20:38) 

MASA

遼さん、こんばんは〜。
「PPM」はワタシも是非とも欲しかったので、迷わず選びました。
ゴールドやイエローのParlophoneレーベルは分かりませんが、少なくともシルヴァーParlophoneよりも音質はリマスター盤の方がずっといいと感じました。
恐らく遼さんも納得の音質だと思いますよ^^。
by MASA (2012-12-11 20:42) 

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