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Billy Prestonのアルバム [The Beatles]

前回のドリス・トロイに続いてまたまたAppleレーベルのアルバムを取り上げようと思います。今回はビリー・プレストンの2枚のアルバムです。

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この人とビートルズとの付き合いは古く、'62年のリトル・リチャードのUKツアーで出会って以来だということだが、何と言ってもゲット・バック・セッションでの「Let It Be」、「Get Back」 などでのオルガン・プレイは言うまでもなく有名。'70年代にはローリング・ストーンズの多くのアルバムにも参加している。

そんなビリー・プレストンが1969年にAppleからリリースしたファースト・アルバムがこの「THAT'S THE WAY GOD PLANED IT(「神の掟」)」だ。

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これはUS Apple盤。プロデュースはジョージ・ハリスンで、バックにはジョージをはじめエリック・クラプトン、ジンジャー・ベイカー、キース・リチャーズ、クラウス・フォアマンなどが参加しているらしい。
ほとんどの曲はプレストン作だが、3曲がドリス・トロイとの共作だったり、ボブ・ディラン「She Belongs To Me」のカヴァーなどもやっている。

前回取り上げたドリス・トロイのアルバムに負けないくらいにこのアルバムも上出来で、個人的にはAppleレーベルのアルバムの中で間違いなくベスト5には入る。
全体的にR&Bやゴスペル色が強いアルバムで、プレストンはピアノとオルガンを曲によって使い分けている。

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翌'70年に発売されたのがセカンド・アルバムの「ENCOURAGING WORDS」

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これもUS盤で10年ほど前に入手したものだが、ご覧のように右上に穴が開けられたカット盤で、新品未開封のデッド・ストックだった。
こっちのアルバムの参加メンバーはデラニー&ボニーがいる以外はよく分からない。多分前作とほぼ同じメンツだと思われる。こちらはジョージプレストンとの共同プロデュース。
内容は前作同様のR&B/ゴスペル路線で、こちらのアルバムの方が幾分決め手に欠けるような印象があるものの、でも決して悪くない。

このアルバムで特筆すべき点は、自分もレコーディング・セッションに参加したビートルズ「I've Got A Feeling」をカヴァーしていることと、「My Sweet Lord」「All Things Must Pass」ジョージのアルバムよりも2ヶ月先にリリースしているという点だろう。

「My Sweet Lord」はUSだけでシングル・カットもされてジョージとの競作のようなかたちになったようだが、「All Things Must Pass」ともどもプレストン・ヴァージョンの方がゴスペル色がより強い感じで、2曲ともジョージのヴァージョンとはかなり印象が異なる。

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以上、2枚とも独特の味わいがあってAppleレーベルの中では比較的完成度が高いアルバムです。
それにしてもAppleレーベルのアーティストのアルバムはどれもUKオリジナル盤の流通量が少なく、見つけても値段が高くておいそれと買えないので、私の場合はほとんどがUS盤なのが残念だ。

ちなみにバッド・フィンガーメアリー・ホプキンのアルバムに関しては私のメインサイトROLLING BEAT BOYSで取り上げているので、よろしければそちらもご覧下さいまし。





神の掟(紙ジャケット仕様)

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2005/06/22
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コメント 10

chitlin

Doris Troyとは反対にBilly Prestonてほとんど聴いたことがないんでした。(汗)
参考になりました、おとなしく紙ジャケットCDを狙ってみますね。
by chitlin (2009-08-07 00:57) 

MASA

この2枚も聴いて損はない上出来のアルバムです。
chitlinさんも是非聴いて下さい。
私もドリス・トロイの紙ジャケを探してみます^^。
by MASA (2009-08-07 01:54) 

poposuke

MASAさん おはようございます

これらもアナログでお持ちとは羨ましいですね~♪
UK盤はたまに見かけますが、結構いい値段が付いていますよね。

そういえば、私が持っているBEATLES以外のAppleレーベルものはCDばかりです。
レコードは有名どころが2枚しかありません(苦笑)
私も機会があればレコードで欲しいですね!
by poposuke (2009-08-07 07:34) 

がぁこ

MASAさんのリンゴアイコンはここから来てるのかなぁ~
もじゃもじゃの頭、、蚊が入ったらでられなさそう。。^^;

by がぁこ (2009-08-07 08:59) 

MASA

poposukeさん、こんばんはー。
UK盤はたまにしか見ないし高くてとても手が出ませんね。
「ENCOURAGING WORDS」はレアで、国内盤でもスゴイ値段です。
ジェームズ・テイラーとジャッキー・ロマックスのmono盤が欲しいですが、現物を見たこともありません。
まああっても高嶺の花ですけどね^^。

by MASA (2009-08-07 18:34) 

MASA

がぁこちゃん、私のアイコンはこのAppleレーベルから取ったんだよん。
ハハハ、頭ねえ。トータルテンボスのアフロの方みたいだね(笑)。
顔がサミュエル・L・ジャクソンにもちょっと似てるし^^。
by MASA (2009-08-07 18:39) 

ぷーちゃん

そー言えば、
穴が開けられたカット盤も
漁っておりました。懐かしい。

by ぷーちゃん (2009-08-07 21:42) 

MASA

私も昔はけっこう漁りましたねえ。
穴が開けられたタイプやその名のとおり角がカットされているタイプがありましたよね。
まあ結局は売れなかったレコードばっかりなので、ろくなもんはありませんでしたけど(笑)。
by MASA (2009-08-07 23:16) 

parlophone

こんにちはー。
ぼくもA&MあたりのアルバムよりこのAppleの2枚のほうが好きですねー。
『ENCOURAGING WORDS』に参加したミュージシャンは、紙ジャケの解説によるとMASAさんの推測どおり

ジョージ、クラプトン、フォアマン、ドリス・トロイに、リンゴ、デラボニ、さらにはボビー・ホイットロック、ジム・ゴードン、カール・レイドルのデレク・アンド・ザ・ドミノス組、ボビー・キーズ、エドウィン・ホーキンズ・シンガーズ

といったところみたいです。

ほんとこのあたりのUKオリジナルってなかなか見ませんよねー^^;
by parlophone (2009-08-09 18:42) 

MASA

遼さん、こんばんはー。
私はA&M時代は「Nothing From Nothing」くらいしか聴いたことないですね。
おー、参加メンバーはさらに豪華ですね。
UK盤はホントに見かけないですね。
特に最近はほとんどお目にかかりません。
もうちょっと安かった10年前くらいまでに買っておくべきでした^^;
by MASA (2009-08-09 22:15) 

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