Doris Troy「Doris Troy」 [The Beatles]
昨年末に私のサイトを訪問されたとある方から「捨てるのも忍びないので、もらっていただけないでしょうか。」ということで(詳しくはコチラ)、いただくことになったドリス・トロイのアルバム「Doris Troy」を最近CD-Rに焼いて聴いている。
これが自作のCD-R。
私が使っているTEACのCDレコーダーでアナログをダビングする際、ピーク時にメーターが振り切れて若干レッド・ゾーンにはみ出るあたりまでレベルを上げて録音するのだが、こうすると音圧がグンと上がってメリハリのある音質になる。かなり迫力も出ます^^。
レーベルもコピーして印刷。ちなみにこのレコードはUS Apple盤、ST-3371です。UK盤欲しいなあ〜。
ドリス・トロイと言えば、1964年に「Just One Look」のヒットを放ったことでも有名だが、実に力強く伸びのある声が素晴らしい。CD-Rに焼いてから聴く機会が増えたのだが、聴くたびにどんどんハマっている。
Appleレーベルのアーティストのアルバムは主だったところは大体聴いているが、ここまで素晴らしいと思ったものは今までになかった。ひょっとしてこれはビートルズを除く数あるAppleレーベルのアルバムの中でダントツの出来ではないだろうか。
まあ全部聴いたわけではないが、そう言い切りたいほどの素晴らしさだ。
曲はドリスとジョージ・ハリスンとの共作やドリス、ジョージ、リンゴとの共作、ジャッキー・ロマックスとの共作、スティーヴ・スティルスの曲や共作、クラウス・フォアマンとの共作などで、バックを固めるメンバーもジョージ、リンゴ、クラウス・フォアマン、エリック・クラプトン、ビリー・プレストン、デラニー&ボニー、レオン・ラッセルと、超豪華なメンツが揃っている。プロデュースはドリス本人だ。
ソウルフルなドリスのヴォーカルを腕利きメンバーによる演奏が支えているが、このメンツから言ってもほとんどスワンプ・ロックという雰囲気を放っていて、1曲目に収録されているドリスとジョージの共作「Ain't That Cute」を聴くだけですでにこのアルバムがタダモノではないのが分かる。
続く2曲目「Special Care」はスティルス作のノリノリのスワンプ・ロックで、レオン・ラッセルのピアノや、すぐにそれと分かるリンゴのドラムがカッコいい。他にも6曲目のドリス、ジョージ、リンゴ、スティーヴ・スティルスの4人による共作「Gonna Get My Baby Back」などをはじめ出来のいい曲が揃っていて、全く捨て曲がない。
このアルバム中もっとも素晴らしいと思うのがB面2曲目の「So Far」。ドリスとクラウス・フォアマンとの共作によるミドル・テンポのロッカ・バラードだが、ストリングスで始まるイントロから軽めのブラス・セクションやビリー・プレストンのオルガンが入り、やがてクラプトンらしき必殺のギター・リフが鳴り響く、というアレンジやアンサンブルが楽曲そのもののよさと相まってまあ見事な1曲だ。
発売当時にあんまり売れなかったということですっかりナメていたし、アナログ時代はやや入手困難、初CD化や紙ジャケ化の際にも購入を見送っていたが、こんなスゴいアルバムを今まで聴かなかったってのはホントに懺悔ものだ(笑)。
すでに聴いている方なら「何を今さら」とお思いだろうが、いやあ、音楽って実際に耳にしてみないと分かんないもんだ、ってことを改めて強く思い知らされました。このレコードをくださったKさんには改めて感謝です。
こりゃボートラ入りの紙ジャケを探さなきゃいかんなあ。
タグ:Doris Troy Apple
MASAさん、こんばんは。
ドリス・トロイって,アーティスト、初耳です。
丁寧なコメント見ていて、興味を持ちました。
中古CDでいいから掘り出し物でも見つけなきゃ。
by ぷーちゃん (2009-08-05 21:42)
MASAさん こんばんは
前にもコメントしましたけど、こんな素晴らしいアルバムをもらえるとは非常に羨ましいですね♪
私もこれはUS盤でいいから欲しいアルバムです。
残念ながらUK盤は見たことすらありません(笑)
by poposuke (2009-08-05 22:29)
ぶーちゃんさん、こんばんはー。
けっこうマイナーな人気しかないので、ご存じないのも当然かも知れませんね^^。
かなり出来がいいアルバムなので、中古で見つけたら是非聴いて下さい。
感動ものですよ^^。
by MASA (2009-08-05 22:53)
POPOSUKEさん、こんばんはー。
いやあ、こんな素晴らしいアルバムをタダでいただいてうれしい限りです^^。
私もUK盤は見たことがありません。
売れなかったアルバムなので、流通量が少ないんでしょうね。
US盤もあまり見かけませんが、それでもUK盤に比べれば全然安く入手出来ると思いますので、機会があれば是非^^。
by MASA (2009-08-05 22:57)
こんばんはー。
ぼくも2005年の紙ジャケで初めて聴いたんですが、いやいやなかなか素晴らしいアルバムですよねー。
アルバムにはまったくパーソネルが載ってませんが、1曲めのギターはピーター・フランプトンですし、MASAさんが書かれているような錚々たるメンバーがバック・アップしてますからね。
これだけのアルバムがほとんど話題にならなかった、というのはやっぱり70年のAppleという不幸な巡りあわせのせいなんでしょうかねえ。
by parlophone (2009-08-05 23:05)
おー、遼さん紙ジャケをすでにお持ちでしたか。
今頃聴いて遅すぎた出会いに後悔しきりです。
こんなにいいアルバムだとは夢にも思わなかったもので^^;
ピーター・フランプトンまで参加しているんですね、このアルバム。
時代が時代ならきっと大名盤となっていたかも知れないアルバムだと思います。
by MASA (2009-08-05 23:18)
iTunesで、数曲、ちらっと聴きました。
「Just One Look」は、耳にしたことがありましたね。
Amazon等では、中古もお値打ちの様ですね。
by ぷーちゃん (2009-08-05 23:34)
「Just One Look」はリンダ・ロンシュタットなどもカバーしている名曲ですね。
実は私もこの曲を初めて聴いたのはリンダ・ヴァージョンでした^^。
中古だとかなり安いと思いますので、是非。
by MASA (2009-08-05 23:56)
おお!渋い選盤ですね〜。
あまり日の当たらない1枚かも知れませんが、内容は折り紙付きの名作ですね。びっくりするほど豪華なメンバーに負けない喉も素晴らしい!
スワンプ・ロックとR&Bの取り合わせというのも絶妙ですね、唯一無二の個性だと思います。
ttp://chitlin.exblog.jp/3538455
by chitlin (2009-08-07 00:53)
こんなに名作だとは思ってなかったので、ナメてましたねえ〜。
みなさんこのアルバムの素晴らしさをよくご存知のようで、知らないのは私だけだったのかあ(笑)。
スワンプ+R&Bというのは確かになかなかない個性ですね。
一生聴き続けます^^。
by MASA (2009-08-07 01:51)