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Aimee Mann「@#%&*! SMILERS」 [Rock / Pops]

前回取り上げたThe Explorers Clubといっしょに買った、個性派女性SSWのAimee Mannの3年ぶりソロ5枚目となる新作「@#%&*! SMILERS」を今回はご紹介したい。
いやあ、今回のこのアルバムも期待を裏切らず聴けば聴くほどよさが沁みてくるアルバムなのである。

初回限定盤は背表紙がネジ止めされた写真用のアルバムやアドレス・ブックみたいなしっかりした作りの豪華仕様。

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ちなみにアルバム・タイトルの「@#%&*! 」は決して文字化けじゃなくこういうタイトルなのであしからず(笑)。

日本でもけっこう隠れた人気がある人だと思うが、エイミー・マンというアーティストをご存じない方もおられると思うのでちょっと簡単にご紹介。

1960年ヴァージニア州生まれで、バークリー音楽大学中退という経歴を持つこの人が有名になったのは1985年。この年'Til Tuesdayという4人組バンドのリード・ヴォーカル&ベーシストとして放った曲「Voices Carry」が全米チャート8位の大ヒットとなり、デビュー・アルバムも売れた。この曲は当時よくMTVでかかっていたのを覚えている方もおられるだろう。

Voices Carry

Voices Carry

  • アーティスト: 'Til Tuesday
  • 出版社/メーカー: Sbme Special MKTS.
  • 発売日: 1988/10/27
  • メディア: CD

このバンド以前に別のバンドで音楽活動はしていたが、この'Til Tuesday在籍時にようやくメジャー・アーティストの仲間入りを果たす。
曲はほぼ全曲エイミーが書きバンドの実権も彼女が握っていたようだが、しかしこのバンドは3枚のアルバムを残して'89年に解散、そのあとエイミーはソロ活動に入った。

2000年に3枚目のソロ・アルバム「 Bachelor No.2; or the Last Remains Of Dodo 」を発表した後、ここでエイミー2度目の人生のターニング・ポイントがやってくる。

Bachelor No.2 Or the Last...

Bachelor No.2 Or the Last...

  • アーティスト: Aimee Mann
  • 出版社/メーカー: V2
  • 発売日: 2001/04/30
  • メディア: CD

映画「ブギー・ナイツ」「マグノリア」の監督ポール・トーマス・アンダーソンがエイミーとは知り合いで、監督が彼女の「 Bachelor No.2 」に収録の「Deathly」という曲の歌詞に出てくる一節で受けたインスピレーションを膨らませて作られた映画が実は「マグノリア」だったのである。
この映画のサントラ盤には「 Bachelor No.2 」にも収録されている「Save Me」が主題歌として収録されたことでエイミーも注目され、映画を観たファンによって人気が高まった。

映画のセットを使い、撮影の合間に撮られたと思われるジュリアン・ムーア、ウィリアム・H・メーシー、トム・クルーズなど映画の出演者が出ている「Save Me」のPV。



マグノリア コレクターズ・エディション

マグノリア コレクターズ・エディション

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • メディア: DVD

そしてこの映画は出演していたトム・クルーズがゴールデン・グローブ賞の優秀助演男優賞を取ったり、ベルリン国際映画祭でグランプリを取るなどして高評価を受け、日本でも話題になった。ちなみに私もこの映画のDVDを買った。3時間もある長い作品だが名作。あの衝撃のラスト、あり得ませんて^^。

その後ライヴ盤とクリスマス・アルバムを入れると4枚のアルバムを発表、いずれもそれなりのヒットを記録し、そして今回のアルバムの発売に至る、というワケである。

私は'85年の'Til Tuesdayのファースト・アルバム「VOICES CARRY」から聴いているが、このバンドのアルバムはこれ1枚だけしか持っておらず、エイミーがソロになってからのアルバムも「 Bachelor No.2 」からだが、聴いて改めてエイミーを見直したほど「 Bachelor No.2 」は素晴らしいアルバムだった。

エイミー・マンの音楽は女性SSWにありがちな情緒的すぎたり内省的だったりする部分が少なく、非常に知的でクールな印象を受ける。乱暴な喩え方をすれば、ジョニ・ミッチェル+ビートルズ÷2といった感じで、フォーク・ロック的なバンド・サウンド中心である。

今回の「@#%&*! SMILERS」の出来も名作である「 Bachelor No.2 」に負けず劣らずの傑作で、曲ごとにさりげなくアレンジが凝っていたり、歌詞の内容もストーリー性が高いコンセプチュアルな内容になっている。決して音域が広い人ではないが、独特の声と歌唱法は今回ももちろん健在。
この人、年齢的にはもうすでに40代後半に突入しているが、最近のPVを観ると何だか風貌がジョニ・ミッチェルっぽくなってきた感じがするし、年を重ねるごとにシブさも増してきたような気もする。
個性派女性SSWファンにはこのアルバム超オススメです。


アルバムの冒頭に収録されている「Freeway」のPV。




Aimee MannMySpace.comのページ。
       ↓
http://www.myspace.com/aimeemann

こちらはYou Tubeのページ。エイミーの歌を歌ったヴィデオを投稿して優勝者を決めるコンテストを開催中。
投稿しちゃおうかな(笑)。
       ↓
http://jp.youtube.com/user/aimeemann



@#%&*! Smilers

@#%&*! Smilers

  • アーティスト: Aimee Mann
  • 出版社/メーカー: SuperEgo
  • 発売日: 2008/06/03
  • メディア: CD



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コメント 2

garko*

凝ったジャケットですね~♪
中はどんな感じになってるんだろう???
@#%&*!って・・・全部入力できる文字があってよかったですよねw

by garko* (2008-06-10 17:59) 

MASA

立派な作りですよ、これ。
中は変なイラストや歌詞が載ってます。
♨〠♀♂←こんなんだったら、変換がめんどくさいとこでした。
今すごくめんどくさかったもん(笑)。

いっそ
( ̄ー ̄)v
こんな顔文字にでもすりゃよかったのに。
by MASA (2008-06-10 22:22) 

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