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トレーシー・ソーン、25年振りのソロ作! [Rock / Pops]

エブリシング・バット・ザ・ガール (EBTG)トレーシー・ソーンがEBTGを本格的に結成する以前の1982年にUKインディーズの老舗ラフ・トレード / チェリー・レッド・レーベルから出しだ名作「遠い渚(A DISTANT SHORE)」以来25年振りとなるソロ・アルバム「OUT OF THE WOODS」を3/5に出します。

Out of the Woods

Out of the Woods

  • アーティスト: Tracey Thorn
  • 出版社/メーカー: Virgin
  • 発売日: 2007/03/05
  • メディア: CD


EBTG自体は2003年に「Like the Deserts Miss the Rain」を出したきり今年で4年も新作の音沙汰なしですが、その代わりに突然のそして久しぶりのソロ作をトレーシーが出すという話を耳にして、ダンナのベン・ワットとの夫婦仲が危機を迎えているのか?だからソロなのか?などと思わず下衆の勘ぐりをしてしまいました(笑)。
それほどの突然なリリースのこのソロ作ですが、内容はここ10数年来路線をエレクトロ・ポップやハウスにシフトしたEBTG譲りの展開ということで、それを聞いてちょっと複雑。トレーシーのソロと言えば'82年のあのネオ・アコの名作「遠い渚」のイメージが強すぎて、現在のEBTG路線のサウンドのままじゃ変化がなさすぎでソロとしての意味が希薄になってるんじゃないのかという心配が。まあこのアルバムが長らく出ていないEBTGの新作代わりという位置づけならばそれも仕方がないのかも知れませんねえ。

ア・ディスタント・ショア(紙ジャケット仕様)

ア・ディスタント・ショア(紙ジャケット仕様)

  • アーティスト: トレイシー・ソーン
  • 出版社/メーカー: インペリアルレコード
  • 発売日: 2006/10/25
  • メディア: CD


'95年頃のマッシヴ・アタックとの接触を境に、フォーキーでAORっぽい音楽性はそのままに、それ以降サウンドはハウス寄りの路線をまっしぐらに突き進むようになったEBTGですが、もともとは'80年代初頭UKで盛り上がった生ギター1本程度の楽器編成によるシンプルな音楽性が信条のネオ・フォーク/ネオ・アコースティックのムーブメントから出て来た二人組でした。トレーシー・ソーンはソロと平行して女の子3人組のフォーク・グループ、マリーン・ガールズを結成して活動、そこへ同じようなネオ・フォークをギター1本でやっていたベン・ワットと彼女が意気投合して結成したのがEBTGでした。'84年にリリースされたファースト・アルバム「EDEN」は今ではEBTGの代表作というだけでなくネオ・アコの名盤として評価されていますね。

エデン(紙ジャケット仕様)

エデン(紙ジャケット仕様)

  • アーティスト: エヴリシング・バット・ザ・ガール
  • 出版社/メーカー: インペリアルレコード
  • 発売日: 2006/10/25
  • メディア: CD


そんな中、ネオ・アコ風味は残しつつも初めて打ち込みを導入た音作りで新境地を開いた1988年作のアルバム「IDLEWILD」はかなりの傑作で、シングル・リリースされ大ヒットしたあとセカンド・プレス以降のこのアルバムに収録されたロッド・スチュワートの名バラード「I Don't Wanna Talk About It(もう話したくない)」の秀逸カヴァーもとっても沁みる出来映え。個人的にもこのアルバムが最高傑作だと思います。
ちなみに、このアルバムのジャケ写真はついにこの当時結婚してしまった二人の結婚式の時のスナップ写真が使われていて、内容的にもそんな愛に溢れたやさしく美しいアルバムに仕上がっています。

アイドルワイルド(紙ジャケット仕様)

アイドルワイルド(紙ジャケット仕様)

  • アーティスト: エヴリシング・バット・ザ・ガール
  • 出版社/メーカー: インペリアルレコード
  • 発売日: 2006/10/25
  • メディア: CD


とまあ、ちょっとだけトレーシーとEBTGの歴史を振り返ってみましたが、ハウス寄りになってからかつてのシンプルでやさしい感触が薄らいでいるのがちょっとファンとしてはもの足りないのが本音とは言え、とりあえずトレーシーのソロ・アルバム、期待したいと思います。

映像は'92年のネオ・アコに原点回帰したアルバム「ACOUSTIC」より、ポール&ウィングスもカヴァーしているエヴァリー・ブラザースの曲「 Love Is Strange」

------ということでしたが、3/6現在いつの間にやらリンク切れになっているので、変わってアルバム「IDLEWILD」より、上記で紹介した「I Don't Wanna Talk About It(もう話したくない)」のPVを。


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コメント 2

こんばんは、ご無沙汰しています。なんか前より華やかなページになっていますねー。
Tracy、いちばん好きなヴォーカリストです。Distant ShoreからEden、 Love Not Moneyのころが特に好き。あと、Massive Attackと組んだProtectionとか。AcousticでもElectroでも、あの独特の透明な声が聴ければなんでもいいです。
by (2007-02-23 22:39) 

MASA

ayumusicさん、ご帰還おめでとうございます。借金で夜逃げでもしたんじゃないかとホントに心配したんですよ(笑)。
トレーシーの声、ホントにいいですよね。癒されます。私もトレーシーの歌声が聴ければもうそれだけで満足でこの際あんまり贅沢は言いません(笑)。
by MASA (2007-02-23 23:55) 

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