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THE VERY BEST OF MICK JAGGER [Rolling Stones]

'85年の「SHE'S THE BOSS」から'01年の「GODDESS IN THE DOORWAY」まで現在4枚のソロ・アルバムを発表しているミック・ジャガーの初めてのベスト・アルバム「THE VERY BEST OF MICK JAGGER」が出た。

上記4枚のソロ・アルバムからのシングル・カット曲を中心に未発表曲3曲を含む内容で、これでミックのソロ・キャリアを一気に振り返ることが出来るので、ちゃんとミックのソロを聴いていない人にはオススメのアルバムである。
私が買ったのは10/2に発売されたばかりのUS RHINO/WARNER盤だが、国内盤はもうちょっとあとの10/24発売予定である。国内盤で欲しい方はもうしばらくのご辛抱を。

スリップ・ケース入りの初回限定盤はPV8曲とミックのインタビューなどが収録されたDVD付きの2枚組。
DVDのリージョンは1~6となっているので通常のDVDプレーヤーで再生出来るが、インタビューに日本語字幕は当然ながら入っていない。

全17曲が収録されているが、古いところでは'68年のミック出演の映画「PERFORMANCE」の挿入歌の「Memo From Turner」や、'85年の初のソロ・アルバム「SHE'S THE BOSS」からのヒット曲「Just Another Night」「Lucky In Love」、同じく'85年のLIVE AIDのためにレコーディングされたデヴィッド・ボウィとのデュエット「Dancing In The Street」など、お馴染みの曲はほとんど網羅され、その他'78年のピーター・トッシュのアルバム「BUSH DOCTOR」収録のミックとのデュエット曲「(You Got To Walk And)Don't Look Back」や、2004年に公開されたジュード・ロウ主演の映画「アルフィー」の挿入歌でユーリズミックスデイヴ・スチュワート作・プロデュースの「Old Habits Die Hard」なども入っている。

残念ながら選曲から漏れた曲もけっこうある。「SHE'S THE BOSS」収録のものとは別テイクのシングル・ヴァージョンによる「Hard Woman」とか、映画のサントラ用に提供された「Ruthless People」のシングルAB両面などは出来れば入れて欲しかったところだし、その他シングル・カット曲の数曲が未収録で、PVの方も同様である。ベスト盤にしては若干中途半端な感じが否めない。

CD1枚に収録出来るギリギリ目一杯まで曲を詰め込んでいるが、それでも収録しきれない分をオミットしたな、という印象だ。それにしては収録曲の優先順位が違うんじゃないの、と言わざるを得ない選曲である。
これなら2枚組にすればよかったのにと思うが、その辺がコアなファンにはちょっと残念なところかも知れない。

しかしこのベストには3曲の未発表曲が入っているのが何と言っても目玉である。
そのなかでも最大の目玉と言っていいものが、'73年冬にL.A.のレコード・プラント・スタジオでジョン・レノンのプロデュースによりレコーディングされたままオクラ入りとなっていた「Too Many Cooks (Spoil The Soup)」だろう。
この曲のレコーディングにはギターにジェシー・エド・デイヴィス、ダニー・クーチマー、キーボードにはアル・クーパー、ベースはジャック・ブルース、ドラムスはジム・ケルトナー、バック・コーラスはハリー・ニルソン、サックスにはボビー・キーズ、トレヴァー・ローレンスという、主にジョンの人脈がらみによる豪華なメンバーが集結して行われた。

この曲はいくつかのストーンズの海賊盤に収録されていてマニアックなファンならお馴染みの曲らしく、私もこの曲が入ったブートを持っていたような気がするのだが、ブートはあんまり聴いていないのでこの曲が入っていたかどうかよく覚えていない(苦笑)。
ミックのヴォーカルがカッコいいファンク調の曲で、これを当時ミックが初ソロ・シングルとして出していればそこそこのヒットには至ったのではないかと思えるほどその出来はいい。

残り2曲の未発表曲「Charmed Life」「Checkin' Up On My Baby」はいずれも'92年にレコーディングされたものだが、実際はよく分からないがおそらく翌'93年にリリースされた3枚目のアルバム「WANDERING SRIRIT」のアウト・テイクなのかも?

実は私はミックのソロ・アルバムは4枚ともそんなに聴き込んではおらず、ほとんど購入した当時聴いていただけなので、このベスト盤はとっても新鮮に聴けた(笑)。

しかし決して不満があるということではないが、ミックのソロ・アルバムを聴いてつい思うのは、ミックのヴォーカルはストーンズの演奏によって最もその真価が発揮され、ストーンズもまたミックのヴォーカルによって最大限にストーンズの魅力が引き出されるということを改めて認識させられてしまうということである。
ソロでは正直言ってミックの個性がしっかりと生かされていない部分はあるのだが、ストーンズのミックとはまた違った魅力があるし、まあこんなミック・ジャガーもたまにはいいじゃん、というところで私は好意的に受け止めている。

映像はこのアルバムのDVDにも収録されているもので、'78年の「サタデー・ナイト・ライヴ」より、ピーター・トッシュとのデュエット曲「(You Got To Walk And)Don't Look Back」




The Very Best of Mick Jagger

The Very Best of Mick Jagger

  • アーティスト: Mick Jagger
  • 出版社/メーカー: Rhino
  • 発売日: 2007/10/02
  • メディア: CD


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