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ROCK DVD BEST 100 [雑誌 / 書籍]

昨年の「ROCK ALBUM BEST 100」、今年3月号の「SOUL / FUNK BEST 100」に続き、レココレが今度は増刊号という形で「ROCK DVD BEST 100」というのを出した。

dvd.jpg DVDというメディアが世に出て10数年、その間現在までにリリースされている音楽もののDVDもかなりの数に上るが、その膨大な種類の音楽DVDのうちこれは必見というものをピックアップして順位を付けたものだ。
全ページがカラーで紹介されていて、ベスト3までのDVDは1作品に付き2ページが使われ、4位から28位までのDVDは1ページごとの紹介、29位から100位のものは1ページに2作品の紹介となっている。

これ以外に、選から漏れたが落とすに忍びない内容のDVDをもう100枚取り上げた「ロックDVD モア100」や、「鈴木慶一が選ぶロックDVDベスト10」「DVDと新世代ディスクの基礎知識」「CDのオマケDVDベスト10」の3つのコンテンツによる「DVDの素晴らしき世界」と題されたコーナー、その他に「ソウル/ヒップホップ/ジャズ/現代音楽/音楽映画DVDベスト100」といった細分化したコーナーもあり、内容はなかなかの充実ぶりである。

ベスト100の内容だが、この雑誌、値段が¥1,700とちょっと高価だし、購入までに至らない方もおられると思うので、例によってバラしちゃいますよ(笑)。
で、1位はおそらく誰もが納得の「THE BEATLES ANTHOLOGY」。貴重な映像や音源が収録された5枚組のヴォリュームのボックスだが、これを1位にせずにどうする、という内容だけに十分頷ける順位だと思う。
2位は昨年新たにリマスターされ、ボックス仕様で出たBob Dylan「DON'T LOOK BACK」、3位は2年前に発売され話題になった「Led Zeppelin"DVD"」という3枚がランクされている。


ザ・ビートルズ・アンソロジー DVD BOX 通常盤

ザ・ビートルズ・アンソロジー DVD BOX 通常盤

  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • メディア: DVD


レッドツェッペリン ディーブイディー

レッドツェッペリン ディーブイディー

  • 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
  • メディア: DVD

どれも納得のベスト3だと思うが、2位3位は買わなくちゃと思いつつまだ持ってない(汗)。

その他、5位には国内盤未発売でリージョン1の輸入盤ながらRolling Stones「Gimme Shelter」、7位にはThe Band「The Last Waltz」、8位にBeatles「A Hard Day's Night」などがランクイン、ベスト10以外では13位に「The Consert For Bangladesh」、14位にTalking Heads「Stop Making Sense」、22位にはBeach Boys「An American Band」などが入っている。

下の写真はこのランクに入っているもののうち、私が所有している音楽DVDのごく一部。
dvd2.jpg


その他では、「DVDと新世代ディスクの基礎知識」のコーナーで、DVDの画面サイズの違いや5.1chサラウンド音声を再生するための解説、The Band「The Last Waltz」などを例に挙げてのDVDとブルーレイのソフト間の画質や音声の違いなどがなかなか興味深かった。

音楽DVDで侮れないのが、新たにリマスターされ画質が向上していたり、初登場の未発表映像が収録されていたり、音声が5.1chにリミックスされたものが多数ある点だ。
Rolling Stones「Gimme Shelter」などは画質が著しく向上し、初お目見えのボーナス映像が収録され、音声も臨場感豊かな5.1chサラウンドになっている。
7位のThe Band「The Last Waltz」や、昨年発売になっているLed Zeppelin「A Song Remain The Same」などもそうだが、ヴィデオ/レーザー・ディスク時代はもちろん、以前のDVDに比べても遥かに画質・音質が向上しているものが多数あるので、旧版で持っている人も十分買い替える価値がある。

そして音楽DVDを観る際に今や見逃せないのはそのソフトのためにわざわざ5.1chサラウンド・ミックスが作られている作品も多いこと。
昨年出たばかりのPaul McCartney「The McCartney Years」や、Beach Boys「Endless Harmony」、John Lennon「Lennon Regend」、Beatles「Yellow Submarine」などはまさにそういうソフトで、5.1chリミックスの音声が素晴らしいばかりか、CDでは聴けない別ヴァージョンがあったりするものもある。

こういうソフトがたくさん溢れている以上、今やサラウンド再生出来る環境は音楽ファンにとって必須と言える状況になっている。せっかくこういった音声が収録されているのに普通に2chステレオで聴いているのは実にもったいないと思う。カラー放送を白黒テレビで観ているようなものだ。サラウンド環境をお持ちでない方々には強く導入をおすすめしたい。感動が倍増することウケアイです。

ちなみに、このベスト100の中で私が持っているのは21枚、「モア100」その他で取り上げられている中では17枚あった。これが多いのか少ないのかはビミョーです^^。

※ちなみに、私のメイン・サイトのROLLING BEAT BOYSで音楽DVDを取り上げたコーナーがあります。このベスト100に入っているソフトやちょっとマニアックなソフトも取り上げているので、よろしければご覧下さい〜。
コチラからどーぞ。


タグ:音楽DVD
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消えた(?)名盤100 [ロック編] [雑誌 / 書籍]

消えた(?)名盤100 [ロック編]という特集に惹かれて、4,5年振りに「ミュージック・マガジン」を買ってみた。
この雑誌は1980年頃からおよそ20数年ず〜っと購読していた雑誌で、買ったのはホントに久しぶり。
mm.jpg 紙質もよくなりカラー・ページも増え、読みやすい紙面になっていた「MM」、昔は私の音楽の先生でした。この雑誌の「クロス・レヴュー」を参考にけっこうアルバムも買ったっけなあ。

ロックはもちろん、歌謡曲からワールド・ミュージックに至るまでジャンルに拘らずただひたすらいい音楽だけを紹介するというこの雑誌のポリシーは、無節操に音楽を聴くようになった私の音楽に対する基本姿勢に少なからず影響をもたらしていると言っていいでしょう。

久しぶりに読んだら、「クロス・レヴュー」も「とうようズ・トーク」も「めかくしプレイ」も健在だった。ちょっと懐かしい(笑)。


そんなわけで、消えた(?)名盤100 [ロック編]の特集である。
以前は様々な名盤ガイド本や雑誌の名盤特集などがある度に取り上げられていたのに、このところあまりそういう場面で顔を出さなくなったかつての名盤に改めてスポットを当ててみよう、という企画である。

挙げられているアルバムを見てみると、ビーチ・ボーイズ「SURFIN' USA」、表紙にもなっているピーター・フランプトン「FRAMPTON COMES ALIVE」、CCR「COSMO'S FACTORY」、フリートウッド・マック「ROUMOURS」、ロッド・スチュワート「ATLANTIC CROSSING」などなど、バカ売れしたアルバムや今やコテコテ過ぎたりするために最近はほとんど取り上げられなくなったアルバムが中心に並んでいる。

それ以外に、E.L.O.「OUT OF THE BLUE」、ロバート・パーマー「PRIDE」のような発売当初は高評価だったにもかかわらず、それ以後あまり語られる機会が少ないアルバムも入っているようである。
「これ今でも人気あるけど?」っていうアルバムも何枚か入っているが、そこは選んだ方々のそのアルバムに対して持っている印象の違いかな、と思う。

mm2.jpg

私が持っている「消えた名盤」に載っているアルバムの数々。

まあ確かにこういうベスト・アルバム選なんかをやる場合、いつも同じアルバムでは読む方も取り上げる方も新鮮さがなくなりつまらないということはあるし、今更聴く気が起こらないというアルバムも正直言ってないことはない。
かといって、かつてみんなに愛されたアルバムが消えてしまうということに一抹の寂しさを覚えるのも確かだ。

こうなってしまった要因はやはり80年代以降に盛んになった埋もれていたアルバムの再評価ブームが大きいと思う。
「PET SOUNDS」などが一番いい例だが、80年代、90年代にそれまで誰も知らなかった、あるいは一部のコアなファンしか知らなかった隠れた名盤が再評価によってたくさん浮上してきたため、それまで名盤とされてきたうちのいくつかがその影に追いらやれてしまったという状況がある。

音楽雑誌などがUKフォークやマイナーなプログレなどの再評価組の新たな名盤ばかりを紹介するようになり、現在30代前後のリスナーは我々40代50代のリスナーが当たり前に聴いていた時代の名盤を聴く機会が少なくなってしまっているということはあると思う。それが昨年「レココレ」で行なわれたベスト・アルバム100などに反映されているランキングだろう。

今まで埋もれていた名作が日の目を浴びること自体は時代の流れだし、もちろん決して悪いことではない。それによってそれまで名盤とされていたものうち何枚ものアルバムがトコロテン方式で押し出されてしまうのも致し方ないが、少なくともそれらが時の流れの中で決して淘汰されるべきではないと思う。
そういうことがないようにという意味でも、今回のこの企画はなかなか面白い企画だと思った。

昔はさんざんお世話になったんだから、たまには棚から引っ張り出して、虫干ししてやらないとね。


そんなアルバムの中から1曲、個人的に大好きなブロンディの'78年のアルバム「PARALLEL LINES」から、アルバム冒頭を飾る「Hunging On The Telephone」
このアルバム、ホントにいいので聴いて下さい^^。



タグ:ロック名盤
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レココレ3月号「Soul & Funk Best 100」 [雑誌 / 書籍]

去年の「ロック・アルバム・ベスト100」に続いて、先日発売された「レココレ」3月号は「ソウル&ファンク・ベスト100」である。

私は黒人音楽についてはそんなにたくさんは聴いてないし、アルバムもそんなには持っていないので、今回はちょっと門外漢である^^;。ちなみに対象となっているのは'60年代〜'70年代に発売されたアルバム。

内容は「ロック・アルバム・ベスト100」の時のランキングみたいな意外性は少なく、ベスト3なんかは至極真っ当なアルバムが3枚並んでいたりしていて、ふむふむ、と納得出来る感じである。

ベスト3の内容バラしちゃっていいですか?(笑)ま、ヒントだけ出しとくと、1位はモータウン所属の大御所歌手によるニュー・ソウルの大名盤、2位はアトランティック時代に代表作を持つあの女性歌手のあのアルバム、3位は飛行機事故で亡くなったあの男性歌手のあのアルバムです。

このうち聴いたことがあるのは1位のアルバムだけで、2位と3位の歌手に関しては私はベスト盤しか持っておりません。
この100枚全体の中でも、持っているアルバムと持ってないけど聴いたことがあるアルバムを合わせてもタッタの8枚ほど。
やはりベスト盤でしか持っていないアーティストが多く、オリジナル・アルバムまで手を出さずじまいなアーティストばっかりだということに気が付いた。う〜ん、イカンなあ。

スライ&ザ・ファミリー・ストーンは「ロック・アルバム・ベスト100」にも顔を出していたが、こっちのランキングにも3枚のアルバムが登場している。
まあこのグループはロックとファンクの境界線が激しく曖昧なので分かる気はするが、こういう企画をやる予定があったのなら、その分ほかのロック・アルバムがランク・イン出来たので、ロックの100枚の中には入れない方が良かったんじゃないかな。

今回このランキングを見て、とりあえずもうちょっとブラック・ミュージックのアルバムを機会があれば揃えていこうかな、と思った次第です。


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HiVi 12月号 [雑誌 / 書籍]

9年ほど前にAVセンター・アンプを購入しDVDを集め出した頃から3,4年の間は熱心に毎号購読していたAV雑誌HiViの12月号を久しぶりに買ってみた。
この号に特別付録としてTHXのデモ・ディスク(DVD)が付いていたのが久々に購入した理由である。

THXが何だか知らなくても映画館でこのロゴを目にしたり、DVDで「スター・ウォーズ」などを観たことがある方なら本編が始まる前に出て来るTHXのロゴをご存知の方もいるだろう。

「ターミネーター2」で使われたカスタム仕様のTHXのロゴ。

THX「スター・ウォーズ」ジョージ・ルーカス監督が提唱した映画館やホーム・シアターでの視聴による規格で、ここのクオリティ・チェックにパスしたAV機器やDVDのマスタリングに対してこのTHXのロゴの使用が許可されるというもの。言わばお墨付きというやつである。
ルーカス・フィルムの一部門から始まり現在はTHX社という独立した会社組織になっている。
画質や音響に対してきびしいチェックを行ない、THX仕様の劇場では年1回のチェックをクリアしないと認定を取り消される場合もあるというくらいシビアなものらしい。

そんなTHX社がたまに無料配布しているのがこのデモ・ディスクなのだが、このディスクで適正な画質チェックや音響チェックが行なえるようになっている。
画質チェックの方は黒レベル、色合い、コントラストなどを、音響チェックは5.1chそれぞれのチャンネルごとの位相(+とーの接続ぐあい)やクロス・オーバー(音もれ・干渉)などを細かく追い込んで出来るだけ最良の状態に持って行くためのチェックが行なえるようになっていて、映像ファンには重宝するディスクだ。

「スター・ウォーズ・エピソードIII」「インディ・ジョーンズ」、「X-MEN」などのクリップ映像が収録されていて、調整した結果をこれらの映像で確認しながら行なえるのが楽しい。
この他にもさまざまなコンテンツが収録されているので、持ってて損はない1枚だ。

しかし、4年振りくらいでこの雑誌を久しぶりに買ってみたら、誌面はもうブルー・レイHD DVDの次世代ディスクやそれを再生する機器の記事で溢れていて、もう普通のDVDなんぞいつまでも観てる場合じゃないな、とちょっと置いてきぼり感を味わってしまった(苦笑)。
全米での売り上げ比率や支持率はブルー・レイが優勢のようだが、どちらもハイヴィション画質はもちろん、音響もDOLBYはDOLBY-TRUE HD、DTSはDTS HDへと圧縮比が小さいものへと進化し、非圧縮のリニアPCM5.1ch再生も出来るようになっている。う〜ん、体験してみたい。


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雑誌3冊購入 [雑誌 / 書籍]

今日宿泊しているホテルの近くにやっと書店があったので、買いそびれていた雑誌3冊を購入した。

ZEPP特集の「レココレ」12月号はParlophone(遼)さんのブログで取り上げていたので省略するとして、「ストレンジ・デイズ」1月号は「紙ジャケで聴くロック・ビッグ・バンの100枚」という特集である。

ビートルズ「SGT. PEPPERS」を皮切りに音楽革命が始まった1967年を宇宙誕生のビッグ・バンに喩え、この年以降に生まれた数々の名盤のうちから紙ジャケ化されているアルバムに絞ってその中から100枚取り上げたものだ。

明らかにレココレが3号連続でやった「ロック・アルバム・ベスト100」の向こうを張った企画だが、そこはさすがにストレンジ・デイズ、ランク・インされているアルバムの内容が超マニアックである。

クリムゾン、ZEPP、ピンク・フロイドなどのビッグ・ネームの名盤はもちろん入っているが、紙ジャケ化されているものに限られているため、かんじんの「SGT. PEPPERS」などビートルズは1枚も入っていない。
ソフト・マシーン、ペンタングル、フェアポート・コンヴェンション、アフィニティ、ジェントル・ジャイアント、ブライアン・オーガーなど、この雑誌ならではという、発売当時はマニアしか知らなかった80年代〜90年代になってから再評価されて現在名盤扱いされているアルバムが多数ランク・インしているのが特徴だ。要は私の苦手なジャンルのアルバムばっかりである(笑)。
当時無視されていた音楽を今さらになって聴けと言われても、私のような世代は戸惑ってしまうのだ、この手の再評価組のアルバムは。ヴァシュティ・バニヤントゥリーズなんか知ってた人が当時何人いたんだろうか。

しかしまあ、積極的に聴こうとは思わないものの、再評価によって今まで埋もれていた名作に光が当たるのはいいことだし、こういうのも個性的でなかなか面白いランキングだとは思う。88位にはジョン&ヨーコ「ウェディング・アルバム」が入ってるんだからね。紙ジャケとしては面白いアルバムだが、マジですか?って感じ^^。

今月号にはオマケとして、イタリアン・ロックの名レーベルCRAMPSのアーティストの曲15曲を収録したサンプラーCDも付いているので、イタロ・ロック・ファンは要チェック!とは言うものの、私はこの辺もあんまり興味ないけど(笑)。



久しぶりに買ってみたAV雑誌「HiVi」12月号は次回取り上げます。


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レココレ70年代ロック・アルバム・ベスト100 [雑誌 / 書籍]

先月の「レココレ」5月号の60年代ロック・アルバム・ベスト100に続き、6月号は私もリアル・タイムで青春時代を過ごした70年代のアルバム100枚の登場だ。
とは言うものの、何しろお金がなかった学生時代なので、80年代に入ってから後追いで聴いたアルバムの方が多いのは多かれ少なかれ皆さんも同じかも。
それにしても今回もまたもやレココレならではの個性的なランキングになっているみたいである。

先月号の記事に続いて内容はちょっとバラしちゃうが(笑)、数々の名盤を押さえての1位がなんとセックス・ピストルズというのはさすがに驚きだ。


写真は色違い・選曲違いのアメリカ盤LPと'96年のボーナス・ディスク付き2枚組CD。

このアルバムをリアル・タイムで聴いていない、私よりひと回りほど年下の音楽通の友人に以前聴かせたところ「今聴くと歌詞がいささか過激な単なるハード・ロックにしか聴こえず、当時の空気感があんまり伝わって来ない。パンクってこんなもん?」みたいなことをのたまいやがったことがある(笑)。
そういう感想を聞いてこのアルバムが今でも効力があるのかどうかを疑問に思ったことがあった。

彼より更に若い今の若者が聴いた場合なら、単に音楽のいちジャンルとして形骸化したあと盛り上がっているグリーン・デイなどに代表される現在パンクとされるものに比べるとヌルイ音楽にしか聴こえないかもしれない。だとするととっても残念である。

ライヴでは過激だったピストルズもプロデューサーのクリス・トーマスによるこのアルバムでは整理された音作りのためパンクの猥雑さがやや希薄に聴こえないこともない。今聴くとある意味意外にまともな作りのアルバムであり、これより強烈にパンクなアルバムはこれ以後たくさんある。

しかし「ウルトラセブン」の方が出来がよく人気も高いが、それも最初の「ウルトラマン」あってであり、「ウルトラマン」のプリミティヴさが何より代え難いのと同じように(変なたとえでスンマセン)、このアルバムが重要なのはこのアルバムによってパンク/ニュー・ウェーヴ・シーンが始まり、それまでメジャーのレコード会社では束縛や規制によって表現出来なかった壁をヴァージン・レコードという新興インディ・レーベルに身を置いた彼らがそういったものをものの見事にブチ壊した最初の作品だということと、このアルバム以後コマーシャリズムに陥りマンネリ化して倦怠期を迎えていた'70年代後半の音楽シーンの流れをすっかり変えてしまったという点だ。

そんな理由もあっての1位だと思うが、パンクの洗礼を受けなかった人にはこんなのが1位じゃ納得出来ない人も多いだろう。まあこれも「レココレ」ならではということで、これはこれでよし、という感じだ。

前回はローラ・ニーロが3枚も入っていることが個人的にはうれしかったが、今回もカヴァー・アルバム「GONNA TAKE A MILACLE」が85位にチャート・イン。

Gonna Take a Miracle (Exp)

Gonna Take a Miracle (Exp)

  • アーティスト: Laura Nyro, Labelle
  • 出版社/メーカー: Sony
  • 発売日: 2002/06/25
  • メディア: CD


そしてビートルズのソロ作品中もっとも好きなポールの「RAM」が30位という結構上位のランキングだったこともメチャうれしい。
冴えないジャケの印象も手伝って、なかなか正当に評価されるまで時間がかかってしまったアルバムだが、よーやくここまで来ましたか〜(泣)。ホントなら20位以内に入って欲しかったところだけど^^。

Ram

Ram

  • アーティスト: Paul & Linda McCartney
  • 出版社/メーカー: DCC
  • 発売日: 1993/05/21
  • メディア: CD


同時にうれしいのが66位に入っているロバート・パーマーのファースト「SNEAKIN' SALLY THROUGH THE ALLEY」
なかなかこういうチャートでは入らないアルバムなので、これを選んだレココレのライターのみなさんサスガです^^。
ロバート・パーマーというとデュランデュランのメンバーらと組んだパワー・ステーションのヴォーカリストのイメージが強く、それ以後ハード・ロックっぽい音楽で本格的にブレイクした人だが、彼の神髄はその前の売れていない頃のUKソウル・シンガーとしてのソロ・アルバムにあり。

特に在籍していたヴィネガー・ジョー解散後に発表したこの1st.はアラン・トゥーサンミータースリトル・フィートローウェル・ジョージといった面々による強力なバックアップを得てニュー・オーリンズ色が強いUKブルー・アイド・ソウルといった趣きで、素晴らしい出来。
リンゴも'77年のアルバム「RINGO THE 4TH」でカヴァーしているアラン・トゥーサンの「Sneakin' Sally Through The Alley」リトル・フィートのアルバム「SAILIN' SHOES」収録のアルバム・タイトル曲も歌ったりしているので、来週紙ジャケが発売されるリトル・フィートがお好きな方には絶対のオススメ。
ちなみに来月ボートラ付きでこのアルバムを含むISLAND時代の初期4枚のリマスターCDが出ます。


写真は再発UK盤。残念ながらオリジナル盤は未入手。

87位のThe Slits「CUT」も個人的には大好きだが、こんなものまで入れちゃうレココレって一体選考基準がどうなってるんだろ?これを入れるならJOY DIVISION「CLOSER」なんかが入ってても良さそうだけど。あ、あれは80年だったかな?

とりあえず来月7月号の80年代ロックも楽しみだが、この分だとまた妙なランキングになりそうだ(笑)。
ちなみに今回持っているアルバムを数えた結果は43枚。持ってないけど聴いたことがあるアルバムを入れると53枚。前回よりちょっとだけ打率が上がりました(^ω^)。


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レココレの60年代ロック・アルバム・ベスト100 [雑誌 / 書籍]

出張に出ていて困ることの一つが「レコード・コレクターズ」をなかなか入手出来ないことだ。 マニアックな雑誌なので置いていない書店も多く、だいたい書店自体がそこいら辺中にあるわけではないのでいちいち探すのも面倒ということで、もう20年近く前から1号も欠かさず買っていたのに最近はポツポツと買い逃している号がある。

そんな中、久しぶりに5月号を買うことが出来たが、今月のメイン特集はレココレ創刊25周年記念企画ということで、60年代のロック・アルバム・ベスト100選だ。
まだ買ってない人ごめんなさい、ちょっとだけ内容バラしちゃうけど(笑)、1位のビーチ・ボーイズ「PET SOUNDS」を筆頭に、ロックの名盤として現在評価が固まっているアルバムを中心に100枚が選出されている。
選出しているのはレココレ誌に寄稿しているいつもの25人の音楽評論家のみなさん。


その他、ビートルズ、ストーンズ、ボブ・ディラン、ツェペリン、ジミヘン、ザ・バンド、ドアーズ、クリムゾンなど大物アーティストのお馴染みの名盤をはじめ、様々なアルバムがランク・インされているが、このランキングでちょっと意外なのが、7位でようやくビートルズが登場してくることだ。
こういうランキングものではビートルズの「SGT. PEPPERS」「REVOLVER」あたりが1位もしくはランキング上位になるのが常なのだが、さすがにこの雑誌のこのライター諸氏が選出するとあっては、「SGT. PEPPERS」では半ば食傷気味というか新鮮味がなく面白くないからか、と思ったら、どうやら選出したライター諸氏の票が割れたのが原因らしい。ビートルズはこの100枚の中に8枚ものアルバムが入っている。数で勝負といったところ?(笑)。

個人的にウレシイのが大好きなローラ・ニーロのアルバムが31位の「ELI AND THIRTEENTH CONFESSION」をはじめ3枚もランク・インしていること。さすがですね。私が投票するならもっと上位に入れるけど(笑)。

Eli & The 13th Confession (Exp)

Eli & The 13th Confession (Exp)

  • アーティスト: Laura Nyro
  • 出版社/メーカー: Sony
  • 発売日: 2002/06/25
  • メディア: CD

そういうのとは逆にTHE HOLY MODAL ROUNDERSTHE SHAGGS なんていう最近評価が高まりつつあるらしい全然聴いたことがないアーティストのアルバムも入っているが、こういう超マニア以外にはあまり知られていないアルバムを入れちゃうっていうのはこの雑誌ならではといったところか。

「えー?このアルバムがこんな上位にくるのかよ」
「はァ?この名作がこんな下?」
「なんであのアルバムが入っとらんのじゃあ〜!」
「なんでこんなのがランキングに入るんじゃあ〜!」
「なんで酢豚にパイナップルが入っとんのじゃあ〜!」

などと一喜一憂しながら読むのも楽しいだろう(笑)。ま、所詮いち音楽雑誌が余興でやってるランクなので、興味深さはあるものの絶対的な評価ではないのはもちろんだし、テキトーに楽しみましょう。
来月の6月号では70年代のロック・アルバム・ベスト10、7月号では80年代のロック・アルバム・ベスト10を特集するというから、今後も楽しみだ。

ちなみに、この100枚のうち自分で持っているのは何枚あるのか数えたところ、37枚だった。打率3割7分。野球の打者なら強打者クラスだが、音楽リスナーとしてはこんなんじゃまだまだですか?(笑)。

ーーーーー 4/20 追記 ーーーーーー

コメント欄の方で路傍さんとちょっと盛り上がってしまったローラ・ニーロだが、そういやYou Tubeにローラの映像はないものかと探してみたところ、なんとあった!さすが何でもあるなあ、You Tube(笑)。

この映像は1969年1月5日のクラフト・ミュージック・ホールというところでの映像で、「NEW YORK TENDABERRY」収録の名曲でフィフス・ディメンションがカヴァーしてヒットを記録していることでもお馴染みの「Save The Country」をピアノの弾き語りで演奏しているシーン。
ローラの映像を見る機会などまずないので、これはすごく貴重だ。私も実際に動くローラは初めて観た!ちょっと感動。そしてまた素晴らしい!鬼気迫る迫力だ。しかもこの時ローラは弱冠19歳。なんかもうこの年ですでにスゴミがあるなあ。そしてやっぱり歌だけじゃなく雰囲気もケイト・ブッシュに似ている(って、あっちがローラに似てるんだけど・笑)。


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レコードコレクターズ12月号 [雑誌 / 書籍]

現在静岡県某所におりますが、時間的余裕とネタのなさからしばらく更新出来ませんでした。いやー、久しぶりの更新だあ(笑)。
今日近くのTSUTAYAでCDでも買おうと思って行ったついでに雑誌のコーナーを見たら、「レココレ」12月号が入っていたので買いました。もう購入された方もおられるでしょうが、今月は「バングラデシュ」とケイト・ブッシュの特集ですねっ。

これによると、アルバムはクレジットが米国仕様で表記され、レーベルがコーティングされているものがUKオリジナルの初版の可能性がある、とあります。これは初耳ですね。
私はオランダ盤と国内盤しか持っていないのですが、ちょっと探してみたくなりました。

DVDの方もamazonで注文したリージョン1のUS盤のデラックス・エディションがもう実家に到着している頃ですが、早く観たいなあ。

ケイト・ブッシュの特集も全アルバムがカラーで紹介されていたり、レアものの写真もあったりでなかなかいいです。今月号は買いですよ。

ちなみに、この時TSUTAYAで買ったCDはマドンナと復活したバナナラマの新譜。
この2枚はそのうちここで取り上げたいと思います。


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「ストレンジ・デイズ」12月号はケイト特集! [雑誌 / 書籍]

今日本屋さんへ行って「ストレンジ・デイズ」を見たら、ケイト・ブッシュ特集じゃないですか!
パラパラっと中身を確認して即購入。
みなさんも新作「AERIAL」や紙ジャケ発売に備えて、この本で予習・復習しておきましょう。
こないだここで私が取り上げたレア・グッズの写真もいくつか載っています。

でも紙ジャケはどうしようかなあ。音の方はリマスターでも何でもないしなあ。
CDは国内盤より音質がずっといいUK盤で持ってるので、ちょっとためらいます。
どっちみち出張中に出るので買うとしても12月になると思いますが、現段階では買うかどうか分かりません。


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