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AKB48「前しか向かねえ」 [AKB48]

昨年の「紅白歌合戦」での大島優子突然の卒業宣言には不意を突かれ、その予期せぬ驚きとショックで動揺した大晦日を迎えたワタシでしたが、いよいよ3/30の国立競技場での公演で卒業と云われる彼女がセンターを務めるAKB48在籍最後のシングル「前しか向かねえ」が先週リリースされました。

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ところが今回のシングル、なかなかにビミョー。今までグループの顔として元気にAKBを引っ張って来た優子に相応しい元気な曲、と言えばそうなのかも知れないけど、個人的にはどうもピンと来ない。正直言って今までのAKBのシングル史上もっとも受け入れ難い曲調で、どうもダメだ。

ブルーハーツモンゴル800などに代表される'80年代〜'90年代に台頭した邦楽ロック風ですが、個人的にはこういうヨナ抜き音階の頭が悪そうなバカっぽい童謡みたいな単純なメロディで出来ている勢いだけのロックが大の苦手。というか、ハッキリ言って大嫌い。"リフを忘れた日本のロック"のひとつの典型であるこの手の曲にワタシ的には今までほとんどロックのスピリットを感じたことはありません。

それを何もAKBが、しかも選りによって優子の卒業シングルに持ってくるなんていうのは個人的には残念な思いしかありません。しかも前向きな内容はともかく、全編ヤンキー風のやさぐれた汚い男言葉による歌詞をうら若きアイドルの女の子たちが歌うというのがこれまたどうにも違和感を禁じ得ない。
AKBの曲は基本男の子が主人公の男の子言葉の歌詞の曲がほとんどだし、「マジすかロックンロール」「ヤンキーソウル」など以前にもこういうタイプの曲はあったとはいうものの、ここまでやさぐれていたら「ちょっと待てよ」となってしまう。

ところがこないだ放送された「Mステ」でのこの曲のパフォーマンスがかなりカッコイイ出来で、いっしょに出演していたウルフルズにも引けを取っていなかったほど意外にロックしていて素晴らしかったから困ったもんだ(笑)。あれ以降ちょっとはこの曲を見直すようにはなりましたが、でもワタシにとって問題作であることには変わりありません。
また何らかの原因で起こった人類滅亡の危機からのサバイバルという近未来的な設定のPVに関しては後半の歌唱シーンとのギャップが大きすぎるものの、まずまず面白いとは思いました。


カップリング曲も悪くないのでその点では何とか救われます。PVの出来はどれも似たようなドラマ仕立てで面白みに欠けるのが残念ではありますけどね。

DVDに収録されている特典映像のうちいちばん面白かったのがType-Aに収録されている「ナカマリちゃんねる」で、モノマネが得意なこまりここと中村麻里子によるいろんな人のモノマネが傑作。特に日頃から定評のあるローラ(または水沢アリー)や滝川クリステルはまあそっくりだし、カンペを丸読みのぱるるのマネには爆笑でした(笑)。

実はこまりこは今までAKBの全メンバーの中で2番目に好きじゃないメンバーだったのですが(ちなみに一番嫌いなメンバーは伊豆田莉奈。理由=全然可愛くないから・笑)、今回ちょっと彼女のキャラを見直しました。

ということで今回の「前しか向かねえ」はジャケのデザインも含め個人的にはどうも変に暴走しちゃったとしか思えない何とも困った作品です。それでも今回も見事連続ミリオンを達成し記録を更新したようですが、次回は「恋チュン」並みのポップで可愛い曲をお願いしたいと思います。
AKB大好きなのに、なんか今回はネガティブな記事になっちゃって残念。




前しか向かねえType A (初回限定盤)(多売特典なし)

前しか向かねえType A (初回限定盤)(多売特典なし)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: キングレコード
  • 発売日: 2014/02/26
  • メディア: CD

前しか向かねえ Type B(初回限定盤)(多売特典なし)

前しか向かねえ Type B(初回限定盤)(多売特典なし)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: キングレコード
  • 発売日: 2014/02/26
  • メディア: CD

前しか向かねえ Type C(初回限定盤)(多売特典なし)

前しか向かねえ Type C(初回限定盤)(多売特典なし)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: キングレコード
  • 発売日: 2014/02/26
  • メディア: CD



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