「アナログ・ミステリー・ツアー 世界のビートルズ 1967-1970」 [雑誌 / 書籍]
最近出版されたビートルズとビーチ・ボーイズ関連の書籍2冊を先日購入しました。
どちらも深い内容で読み応えタップリですが、まずは昨年4月に出たビートルズの「アナログ・ミステリー・ツアー 世界のビートルズ 1962-1966」の続編「アナログ・ミステリー・ツアー 世界のビートルズ 1967-1970」からご紹介しましょう。
妙な表紙ですが、これはユーゴスラビア盤「All You Need Is Love」のシングル盤のスリーヴ写真だそうです。
前編は昨年の5月にポールの「RAM」アーカイヴ・コレクションの記事を書いた時にオマケみたいな感じでサラッとご紹介しておりますが(過去記事はコチラ。)、今回の続編はアルバムでいうと「SGT. PEPPERS」から「LET IT BE」までの'67年以降のアルバムやシングル盤の検証です。
今回も前回と同じく各国でリリースされたビートルズのアルバムやシングルをいろんなカートリッジを取っ替え引っ替えしながら音質を比較検証するというもので、相変わらずかなりマニアックな内容。
UKオリジナル盤やUS盤、国内盤といった定番はもちろん、フランス盤、ドイツ盤のような比較的人気が高いヨーロッパ盤も当然のごとく取り上げられ、その他ユーゴスラビア盤、ギリシャ盤などの比較的珍しいヨーロッパ盤やロシア盤、オーストラリア盤にニュージーランド盤、アジア系ではフィリピン盤にインド盤などなど、検証している盤が幅広いのは今回も同様。
UK盤、US盤、国内盤などは同じタイトルでもマトが違うものやプレスされた年代が異なるものどうしでの比較もあり、これでもか、というほどの膨大な種類のレコードで検証していて、このパッションや徹底振りには脱帽することしきりです。
筆者の湯浅学、兜田麟三両氏の実際にレコードを聴きながらの会話形式によるライヴ感覚溢れる検証で、"フランス盤「SGT. PEPPERS」のモノ盤の音はいい"、"インド盤最強"なんて書いてあると思わず欲しくなっちゃうなあ(笑)。
このような各国盤、入手する機会があったら欲しい気持ちはありますが、興味をそそられる反面、"もういろいろ集めるのもきりがないしめんどくさいわ"(笑)と思うのもワタシの場合事実です。
もう40年以上もビートルズを聴いて来てワタシもいろいろ集めて来ましたが、もうそんな情熱も今はかなり冷めちゃったし、ワタシのこのところの思いとしては、アナログでもCDでもかまわないから自分で納得出来る音盤が数枚あれば十分、と思うようになりました。
各国盤であることやプレスされた年代の違い以前に盤自体の個体差もあるし、しかもワタシの印象としてその差異は決定的に大きいものではない場合がほとんどだし、リスナー個人個人で使用しているカートリッジやプレーヤー、アンプ、スピーカーなどオーディオのグレードやその組み合わせで音質に違いも出るので、あれこれ拘っててもホントに際限がない、と思っています。
この本の検証でも、いろいろ聴いた結果として「このレコードが一番!」という結論は出していないし、出ないだろうし、それぞれに特色があるので出なくて当然でしょう。
そうでなはくいろいろ聴き比べることを楽しむこと自体が醍醐味なのでしょうし、この本の主旨もそんなところにあるようです。
ワタシの場合はそのような聴き比べやレコの蒐集にはもう情熱が半ば失せてしまい、気が向いて買ったりしない限り今後はこれ以上ビートルズのアナログ盤をあれこれ集めることはほぼないと思います。もう疲れました。ほぼコレクター引退です(笑)。
ただこの本では「Hey Jude」の初期プレスなど一部の国内盤シングルに制作時のケーブルの繋ぎ間違いによる逆位相の盤があるといった意外で驚きの新事実など興味深い部分もあり、また熱心にビートルズのアナログ盤を蒐集されているコアなファンにはたまらない内容であることは確かな1冊ですね。
ちょっと長くなっちゃったので、ビーチ・ボーイズの方は明日にでも改めて記事にします。
どちらも深い内容で読み応えタップリですが、まずは昨年4月に出たビートルズの「アナログ・ミステリー・ツアー 世界のビートルズ 1962-1966」の続編「アナログ・ミステリー・ツアー 世界のビートルズ 1967-1970」からご紹介しましょう。
妙な表紙ですが、これはユーゴスラビア盤「All You Need Is Love」のシングル盤のスリーヴ写真だそうです。
前編は昨年の5月にポールの「RAM」アーカイヴ・コレクションの記事を書いた時にオマケみたいな感じでサラッとご紹介しておりますが(過去記事はコチラ。)、今回の続編はアルバムでいうと「SGT. PEPPERS」から「LET IT BE」までの'67年以降のアルバムやシングル盤の検証です。
今回も前回と同じく各国でリリースされたビートルズのアルバムやシングルをいろんなカートリッジを取っ替え引っ替えしながら音質を比較検証するというもので、相変わらずかなりマニアックな内容。
UKオリジナル盤やUS盤、国内盤といった定番はもちろん、フランス盤、ドイツ盤のような比較的人気が高いヨーロッパ盤も当然のごとく取り上げられ、その他ユーゴスラビア盤、ギリシャ盤などの比較的珍しいヨーロッパ盤やロシア盤、オーストラリア盤にニュージーランド盤、アジア系ではフィリピン盤にインド盤などなど、検証している盤が幅広いのは今回も同様。
UK盤、US盤、国内盤などは同じタイトルでもマトが違うものやプレスされた年代が異なるものどうしでの比較もあり、これでもか、というほどの膨大な種類のレコードで検証していて、このパッションや徹底振りには脱帽することしきりです。
筆者の湯浅学、兜田麟三両氏の実際にレコードを聴きながらの会話形式によるライヴ感覚溢れる検証で、"フランス盤「SGT. PEPPERS」のモノ盤の音はいい"、"インド盤最強"なんて書いてあると思わず欲しくなっちゃうなあ(笑)。
このような各国盤、入手する機会があったら欲しい気持ちはありますが、興味をそそられる反面、"もういろいろ集めるのもきりがないしめんどくさいわ"(笑)と思うのもワタシの場合事実です。
もう40年以上もビートルズを聴いて来てワタシもいろいろ集めて来ましたが、もうそんな情熱も今はかなり冷めちゃったし、ワタシのこのところの思いとしては、アナログでもCDでもかまわないから自分で納得出来る音盤が数枚あれば十分、と思うようになりました。
各国盤であることやプレスされた年代の違い以前に盤自体の個体差もあるし、しかもワタシの印象としてその差異は決定的に大きいものではない場合がほとんどだし、リスナー個人個人で使用しているカートリッジやプレーヤー、アンプ、スピーカーなどオーディオのグレードやその組み合わせで音質に違いも出るので、あれこれ拘っててもホントに際限がない、と思っています。
この本の検証でも、いろいろ聴いた結果として「このレコードが一番!」という結論は出していないし、出ないだろうし、それぞれに特色があるので出なくて当然でしょう。
そうでなはくいろいろ聴き比べることを楽しむこと自体が醍醐味なのでしょうし、この本の主旨もそんなところにあるようです。
ワタシの場合はそのような聴き比べやレコの蒐集にはもう情熱が半ば失せてしまい、気が向いて買ったりしない限り今後はこれ以上ビートルズのアナログ盤をあれこれ集めることはほぼないと思います。もう疲れました。ほぼコレクター引退です(笑)。
ただこの本では「Hey Jude」の初期プレスなど一部の国内盤シングルに制作時のケーブルの繋ぎ間違いによる逆位相の盤があるといった意外で驚きの新事実など興味深い部分もあり、また熱心にビートルズのアナログ盤を蒐集されているコアなファンにはたまらない内容であることは確かな1冊ですね。
ちょっと長くなっちゃったので、ビーチ・ボーイズの方は明日にでも改めて記事にします。
アナログ・ミステリー・ツアー ~世界のビートルズ 1967-1970~ (P-Vine Books)
- 作者: 湯浅 学
- 出版社/メーカー: Pヴァイン・レコード
- 発売日: 2013/02/08
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
アナログ・ミステリー・ツアー世界のビートルズ1962-1966
- 作者: 湯浅 学
- 出版社/メーカー: 青林工藝舎
- 発売日: 2012/04/06
- メディア: 単行本
湯浅学氏は、ミュージック・マガジン(&レコ・コレ)のライター陣の中でも自分にしっくりくる文章を書いてくれていた方だったし、Amazonの「おすすめ」にいつもこの書籍が表示されるので、ずっと気になってました
今度読んでみたいと思います
by HIKKY (2013-02-18 23:58)
おはようございます。
確かに、再生装置や盤自体のコンディションで印象がまったく変わりますよね。
それでもやっぱり、読んでみたい本です。
身近なソロ・アルバム編があれば、もっとうれしいです。
by paddies (2013-02-19 09:57)
HIKKYさん、どーもです。
ワタシも湯浅さんの書く記事はあまりクセが強くなくて好きです。
CDで聴いているファンにはあまりオススメ出来ませんが、ビートルズのアナログを集めている人には大変参考になる1冊だと思います。
by MASA (2013-02-20 13:25)
Paddiesさん、どーもです。
まあ再生機器や盤のコンディションで音が変わるとは言え、みなさんそれぞれの再生環境ごとでそれなりに音質の違いは堪能出来るはずなので、そう言う点ではすごく参考になる本です。
アナログ・ファンなら読んで損はない1冊ですね。
by MASA (2013-02-20 13:31)