MM増刊「アイドル・ソング・クロニクル 2002 - 2012」 [雑誌 / 書籍]
巷のコアなビートルズ・ファンの間ではリマスターLPの話題で盛り上がっているようですが、ワタシは単品で何枚買うか、思い切ってBOXにしようか悩み中で未だに買ってません。
そんなワケで今回は全然関係ない記事を。
今回は先月購入したミュージックマガジン増刊の「アイドル・ソング・クロニクル 2002 - 2012」をご紹介したいと思います。
AKB48関連やももクロちゃん、Perfumeなど、気が付けば昨年あたりからアイドル系やK-POPの記事が多くなっているこのブログですが、ぶっちゃけワタシにとって今一番面白くて個人的に盛り上がっている音楽ジャンルはロックでもポップスでもなくアイドルやK-POPなのであります。
まあ年のせいもあるのでしょうが、今や最近の国内や洋楽のロック／ポップス系でワタシの琴線に触れる音楽はホントに少なくなりました。あとはそれなりのキャリアを持つベテラン系のアーティストの新作だけという有様。
そんな中、長らく停滞気味で活気を失っていた音楽業界を活性化させ、刺激的で話題も豊富で個人的に最も興味をそそられるジャンルが今やアイドル系やK-POPなんです。
興味がない方はとことん興味がないジャンルかも知れませんが、じゃあなぜにこんなにワタシがアイドル系に魅力を感じるのかというと、その説明はなかなか難しい。
簡単に言えば、何が飛び出すか分からない刺激に満ちているジャンルであるということ。世界的に見てもこれほどポップでキャッチーさを信条とする音楽は今や他ではほとんど例を見ないということや、悪く言えば実力二の次で可愛さ勝負ですが、良く言えば未完成で発展途上の女の子たちの懸命な努力によるその成長の過程が面白いのだと思います。
現在の多人数グループ編成によるアイドル・ブームは90年代末期に登場したモーニング娘。を起点としていることにほぼ間違いないと思いますが、その後のアイドル・シーンはしばらくはモー娘。をはじめとするハロプロの一人勝ち状態が続き、2000年代に入ると次第に失速していく彼女たちと同時にアイドル・シーンはやや沈静化します。
その後2000年代半ばにモー娘。をお手本とした形態でAKB48やアイドリング!!!が結成されますが、それらが開花するまでにそれからさらに4〜5年を要することとなります。
そして現在、社会現象になるまでに成長したAKB48を筆頭に百花繚乱のアイドル・ブームが訪れているワケですが、もうそれは昔のアイドルとはやや異なる意味合いを含む新たな"アイドル"というジャンルが確立されたかのような様相を呈していると思います。
そんなアイドルの歴史を2002年から現在というここ10年間に絞り、重要作を纏めたものが今回のこの本です。
何と言ってもアイドルはヒットシングルが非常に重要。それを今や廃盤でレアとなっているものからごく最近リリースされたわりと新しめのものまで300ほどのシングルやアルバムが取り上げられているのですが、かなり中身は濃厚。
モー娘。やその派生ユニットなどによるハロプロ関連をはじめ、そういやあこんなのいたなあ、というアイドルや、深田恭子、小倉優子などタレントや女優さんによるシングル、そして現在のAKB48やももクロちゃんに至る、メジャーから知る人ぞ知るマイナーなアイドルまでを幅広く取り上げています。
そして何とこの本にはオマケにSPECIAL CDが付いているのですが、これにはレアなアイドル曲やマイナーなアイドルの曲ばかり16曲が収録されています。まだサラッとしか聴いてませんが、これがどれも意外にいい曲ばかりで、メジャー系のアイドルだけで満足してたら大間違いだぜ！という感じでなかなか素晴らしい内容です。
その他、モー娘。のプロデューサーであるつんく♂と、ももクロちゃんをプロデュースし、自らもヒャダインという別名でアーティスト活動も行っている前山田健一との対談や、音楽評論家やミュージシャン、アイドル自身の選出によるアイドル・ソング・ベスト10も興味深かったです。
ということで、ここでワタシもアイドル・ソング・ベスト10を選ぼうか、と思いましたが、ほとんどがモー娘。とAKB48で埋まりそうなので止めときます（笑）。
そんな中から、特にこれは名作だなあと思う過去の曲と、ここ最近リリースされた曲で印象に残った5曲だけ選んでみました。
まずはコレ。以前にもこのブログでご紹介したことがありますが、モー娘。の派生ユニット、タンポポのメンバー入れ替え後2枚目となる2000年のシングル「乙女パスタに感動」。
アレンジがビートルズの「Getting Better」、ギターの音色が同曲やクイーンのブライアン・メイにソックリというマニアックな逸品。
次もハロプロから、松浦亜弥の9枚目のシングル「ね〜え？」（2003年）。
これぞまさに"ザ・アイドル"というべき無敵の完成度を誇る名作。あややの超絶的な可愛らしさはもちろんだけど、ストリングス系のアレンジがバツグンに素晴らしい楽曲の出来自体も文句なし。
時代は飛んで次は近作から、今年6月にリリースされたぱすぽ☆のシングル「Next Flight」。
彼女たちが何とLAメタルに挑戦した意欲作で、ワタシはメタルには疎いので詳しくは知りませんが、バックを固めるメンツにはGUNS N' ROSESやNINE INCH NAILS、JANE'S ADDICTION、CINDERELLAの元メンバーだったミュージシャンたちが参加。アイドル＋メタルという異種格闘技的戦略はとても面白いし刺激的。洋楽ロック・ファンにも強力にアピールする1曲です。
次は今年の夏にリリースされたNMB48の「ヴァージニティ」。
この曲も傑作で、今年リリースされたAKB関連の楽曲の中でも白眉の出来。アレンジが明らかにクエンティン・タランティーノ監督の代表作「パルプ・フィクション」で使われたサーフィンの名曲であるディック・デイル＆ザ・デル・トーンズの「ミザルー」を参考にしていて、トランペットの使い方やドラムのオカズなどにそのオマージュ振りが全開。曲自体も転調を多用した凝った作りで、完成度はものすごく高い。
最後はAKB48の昨年リリースされたシングル「Everyday,カチューシャ」のカップリング曲で缶コーヒーのCM曲としても使用された「これからWonderland」。
AKBのシングルのカップリング曲にはカップリングだけにしておくには勿体ないくらい出来のいい曲が多いのですが、この曲も玄人ウケするファンキーな異色作で隠れた名曲。PVも妖しくカラフルでなかなかいい。
いやあ、やっぱりアイドルって今いちばん面白い音楽だねー。みなさんも侮ってはいけません。
そんなワケで今回は全然関係ない記事を。
今回は先月購入したミュージックマガジン増刊の「アイドル・ソング・クロニクル 2002 - 2012」をご紹介したいと思います。
AKB48関連やももクロちゃん、Perfumeなど、気が付けば昨年あたりからアイドル系やK-POPの記事が多くなっているこのブログですが、ぶっちゃけワタシにとって今一番面白くて個人的に盛り上がっている音楽ジャンルはロックでもポップスでもなくアイドルやK-POPなのであります。
まあ年のせいもあるのでしょうが、今や最近の国内や洋楽のロック／ポップス系でワタシの琴線に触れる音楽はホントに少なくなりました。あとはそれなりのキャリアを持つベテラン系のアーティストの新作だけという有様。
そんな中、長らく停滞気味で活気を失っていた音楽業界を活性化させ、刺激的で話題も豊富で個人的に最も興味をそそられるジャンルが今やアイドル系やK-POPなんです。
興味がない方はとことん興味がないジャンルかも知れませんが、じゃあなぜにこんなにワタシがアイドル系に魅力を感じるのかというと、その説明はなかなか難しい。
簡単に言えば、何が飛び出すか分からない刺激に満ちているジャンルであるということ。世界的に見てもこれほどポップでキャッチーさを信条とする音楽は今や他ではほとんど例を見ないということや、悪く言えば実力二の次で可愛さ勝負ですが、良く言えば未完成で発展途上の女の子たちの懸命な努力によるその成長の過程が面白いのだと思います。
現在の多人数グループ編成によるアイドル・ブームは90年代末期に登場したモーニング娘。を起点としていることにほぼ間違いないと思いますが、その後のアイドル・シーンはしばらくはモー娘。をはじめとするハロプロの一人勝ち状態が続き、2000年代に入ると次第に失速していく彼女たちと同時にアイドル・シーンはやや沈静化します。
その後2000年代半ばにモー娘。をお手本とした形態でAKB48やアイドリング!!!が結成されますが、それらが開花するまでにそれからさらに4〜5年を要することとなります。
そして現在、社会現象になるまでに成長したAKB48を筆頭に百花繚乱のアイドル・ブームが訪れているワケですが、もうそれは昔のアイドルとはやや異なる意味合いを含む新たな"アイドル"というジャンルが確立されたかのような様相を呈していると思います。
そんなアイドルの歴史を2002年から現在というここ10年間に絞り、重要作を纏めたものが今回のこの本です。
何と言ってもアイドルはヒットシングルが非常に重要。それを今や廃盤でレアとなっているものからごく最近リリースされたわりと新しめのものまで300ほどのシングルやアルバムが取り上げられているのですが、かなり中身は濃厚。
モー娘。やその派生ユニットなどによるハロプロ関連をはじめ、そういやあこんなのいたなあ、というアイドルや、深田恭子、小倉優子などタレントや女優さんによるシングル、そして現在のAKB48やももクロちゃんに至る、メジャーから知る人ぞ知るマイナーなアイドルまでを幅広く取り上げています。
そして何とこの本にはオマケにSPECIAL CDが付いているのですが、これにはレアなアイドル曲やマイナーなアイドルの曲ばかり16曲が収録されています。まだサラッとしか聴いてませんが、これがどれも意外にいい曲ばかりで、メジャー系のアイドルだけで満足してたら大間違いだぜ！という感じでなかなか素晴らしい内容です。
その他、モー娘。のプロデューサーであるつんく♂と、ももクロちゃんをプロデュースし、自らもヒャダインという別名でアーティスト活動も行っている前山田健一との対談や、音楽評論家やミュージシャン、アイドル自身の選出によるアイドル・ソング・ベスト10も興味深かったです。
ということで、ここでワタシもアイドル・ソング・ベスト10を選ぼうか、と思いましたが、ほとんどがモー娘。とAKB48で埋まりそうなので止めときます（笑）。
そんな中から、特にこれは名作だなあと思う過去の曲と、ここ最近リリースされた曲で印象に残った5曲だけ選んでみました。
まずはコレ。以前にもこのブログでご紹介したことがありますが、モー娘。の派生ユニット、タンポポのメンバー入れ替え後2枚目となる2000年のシングル「乙女パスタに感動」。
アレンジがビートルズの「Getting Better」、ギターの音色が同曲やクイーンのブライアン・メイにソックリというマニアックな逸品。
次もハロプロから、松浦亜弥の9枚目のシングル「ね〜え？」（2003年）。
これぞまさに"ザ・アイドル"というべき無敵の完成度を誇る名作。あややの超絶的な可愛らしさはもちろんだけど、ストリングス系のアレンジがバツグンに素晴らしい楽曲の出来自体も文句なし。
時代は飛んで次は近作から、今年6月にリリースされたぱすぽ☆のシングル「Next Flight」。
彼女たちが何とLAメタルに挑戦した意欲作で、ワタシはメタルには疎いので詳しくは知りませんが、バックを固めるメンツにはGUNS N' ROSESやNINE INCH NAILS、JANE'S ADDICTION、CINDERELLAの元メンバーだったミュージシャンたちが参加。アイドル＋メタルという異種格闘技的戦略はとても面白いし刺激的。洋楽ロック・ファンにも強力にアピールする1曲です。
次は今年の夏にリリースされたNMB48の「ヴァージニティ」。
この曲も傑作で、今年リリースされたAKB関連の楽曲の中でも白眉の出来。アレンジが明らかにクエンティン・タランティーノ監督の代表作「パルプ・フィクション」で使われたサーフィンの名曲であるディック・デイル＆ザ・デル・トーンズの「ミザルー」を参考にしていて、トランペットの使い方やドラムのオカズなどにそのオマージュ振りが全開。曲自体も転調を多用した凝った作りで、完成度はものすごく高い。
最後はAKB48の昨年リリースされたシングル「Everyday,カチューシャ」のカップリング曲で缶コーヒーのCM曲としても使用された「これからWonderland」。
AKBのシングルのカップリング曲にはカップリングだけにしておくには勿体ないくらい出来のいい曲が多いのですが、この曲も玄人ウケするファンキーな異色作で隠れた名曲。PVも妖しくカラフルでなかなかいい。
いやあ、やっぱりアイドルって今いちばん面白い音楽だねー。みなさんも侮ってはいけません。
ヴァージニティー 通常盤Type-A【トレーディングカード(全16種類のうち1種類をランダム封入)全国握手会参加券封入】(初回プレス盤)(DVD付)
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: laugh out loud records
- 発売日: 2012/08/08
- メディア: CD
ヴァージニティー 通常盤Type-B【トレーディングカード(全16種類のうち1種類をランダム封入)全国握手会参加券封入】(初回プレス盤)(DVD付)
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: laugh out loud records
- 発売日: 2012/08/08
- メディア: CD
ヴァージニティー 通常盤Type-C【トレーディングカード(全16種類のうち1種類をランダム封入)全国握手会参加券封入】(初回プレス盤)(DVD付)
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: laugh out loud records
- 発売日: 2012/08/08
- メディア: CD
Next Flight(初回限定盤A)(ファーストクラス盤)(DVD付)
- アーティスト: ぱすぽ☆,ペンネとアラビアータ,Cobra Endo
- 出版社/メーカー: ユニバーサルJ
- 発売日: 2012/06/13
- メディア: CD
Next Flight(初回限定盤B)(ビジネスクラス盤)(DVD付)
- アーティスト: ぱすぽ☆,ペンネとアラビアータ,Cobra Endo
- 出版社/メーカー: ユニバーサルJ
- 発売日: 2012/06/13
- メディア: CD
タグ：アイドル
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ちょっと80年代チックな「乙女パスタに感動」、大好きでした！（次の「恋をしちゃいました」も）
このメンツのタンポポが一番好きだったけど（加護ちゃんがああなっちゃうとは・・・）、いつもゴマキがいたプッチモニの後塵を拝してたのが悔しかったです
by HIKKY (2012-11-19 22:33)
MASAさん、こんばんは。
こちらで「乙女パスタに感動」の話題で盛り上がったのは、いつの話だったでしょうね。
あのころはハロプロ関係のPVはようつべでは削除されていっさい見れませんでしたね。
いまはフツーに見れるのがウソのようです。
石川梨華が入ってたってまったく知らず、今回のPVで「おおっ」と思ってしまいました。
今聴いてもやっぱりいい曲ですね（アレンジがいいというべきか…＾＾;）
すみません、コメントはこの曲だけしかできず…。
by parlophone (2012-11-21 00:56)
HIKKYさん、どーもです。
「乙女パスタに感動」は数あるハロプロ関連曲の中でも屈指の名曲ですね。
タンポポってそれまであんまり興味はなかったんですが、これ一発で気に入りましたもん（笑）。
プッチモニはゴマキ人気でタンポポを上回ってましたね。
まあそれはしょうがないでしょう。何しろ10年にひとりの逸材とつんく♂に言わしめたゴマキですから＾＾。
by MASA (2012-11-21 23:28)
遼さん、こんばんは〜。
いやあ、ホント何年前でしたっけねえ、「乙女パスタ」で盛り上がったのは。
アレンジは洋楽ファンならニンマリですが、曲自体もそれまでのつんく♂らしくない曲調ですごくいいですね。
石黒彩が卒業した穴を、加入して間もない加護ちゃんと石川梨華で埋めた第2期タンポポ、よかったです。
by MASA (2012-11-21 23:38)