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Donna Summer 死去 [訃報]

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昨日17日、ドナ・サマーが乳癌のために死去とのニュースを知って、少なからずショックでした。

'70年代中期〜'80年代にかけてディスコ・クイーンとして絶大な人気を誇った彼女ですが、実はワタシ、一時期大ファンだったのであります。

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上の写真は代表作の1枚で日本でも大ヒットした「Hot Stuff」が収録された'79年の2枚組の大作「BAD GIRLS」。ちなみにUS Casablabca レーベルのオリジナル盤。

リード・ギターはジェフ=スカンク=バクスターだっ!


アメリカ人ながら'70年代はドイツを活動の拠点とし、クラフトワークと並ぶテクノの先駆者、ジョルジオ・モロダーのプロデュースによるテクノ風味のディスコ・サウンドは実に画期的で刺激的でした。

当時ロックファンからディスコ・ミュージックは謂われなきバッシングを受け、上から目線で見下す連中が多くてワタシなんぞは肩身が狭かったもんです(笑)。
しかしあのタテ割りのディスコ・ビートを当時のニュー・ウェーヴ系のアーティストの一部が多用して以降見方が徐々に変わり、結局現在はすっかり市民権を得てテクノやダンス・ミュージックにあのビートは不可欠なものになりました。

確かに当時のディスコには一発屋あるいはそれに近い連中による下らないヒット曲が多く、安っぽいイメージがあったのは事実。「ソウル・ドラキュラ」とか「ジンギスカン」とか(笑)、アラベスクなどの一連のヒット曲とか、ヨーロッパ産のああいうディスコね。

でもドナ・サマーは違った。もっと音楽性が高く、テクノの要素も強く、ポップスとしても上質でドナのヴォーカルも実にソウルフルで素晴らしかった。
要するに単なるディスコじゃあなかった。何しろプロデューサーがジョルジオ・モロダーですからね。グラミー賞だって5回も取ってます。

艶かしい喘ぎ声で歌った'75年のちょっとエロい大ヒット曲「Love To Love You Baby」や、シーケンサーによるシンセのグルーブが画期的だった「I Feel Love」、'80年代にはグラミー賞を取った「She Works Hard For The Money」など、ヒット曲は数知れず。

そんなCasablancaレーベル時代の2枚組ベスト盤「ON THE RADIO VOL.1 & 2」にはそんなヒット曲が満載。しかも一部がメドレー形式に繋いだ編集になっていて、単なるベスト盤で終わっていません。ちょうどスティーヴィー・ワンダーのベスト・アルバム「Original Musiquarium」のような感じで、まるでオリジナル・アルバムのような密度の濃い仕上がりです。

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テクノなんて言葉がまだない時代のテクノ黎明期の逸品、'77年の大ヒット曲「I Feel Love」



それにしても享年63才というのはあまりに早すぎです。心よりご冥福をお祈りいたします。
 - R.I.P.






Bad Girls

Bad Girls

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Island / Mercury
  • 発売日: 2003/07/29
  • メディア: CD

On the Radio

On the Radio

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Mercury Import
  • 発売日: 2007/01/23
  • メディア: CD

Journey: The Very Best of (Bonus CD)

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Utv Records
  • 発売日: 2003/09/30
  • メディア: CD



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MCMLXV_65

私も今朝方のニュースで訃報を知り、「えっ?」っと驚きました。
最近、知っているアーティストやミュージシャンの訃報が続き残念ですが、今回も洋楽聴き始めの頃、懐かしい方の知らせだったので、本当に残念です。
先日のロックの殿堂の候補にも上がっていたんですね。今、再評価の気運も上がってきた中だったので、重ね重ね残念な思いです。
MASAさんがお勧めの『On the Radio』でも、改めて探して聴いてみたいです…。
by MCMLXV_65 (2012-05-18 14:56) 

MASA

MCMLXV_65さん、どーもです。
確かにこのところやたらと訃報が続いてますが、まさかのこの人までとは寝耳に水でした。

ドナ・サマーはやっぱり'70年代のカサブランカ時代がサイコーです。
「ON THE RADIO」はノン・ストップで続く編集がなかなかいいので、是非入手して下さい。
by MASA (2012-05-18 17:40) 

Reiko

ほんと、びっくりしました。
ジョルジオ・モロダーってテクノの先駆者だったんですね。

詳細は何も知らず、「ホット・スタッフ」「ワンス・アポン・ア・タイム」
が好きでした。
で、当時買ってずっと聴いていなかたレコード
「Bad Girls」「Once Upon A TIME」「LIVE AND MORE」
国内盤を聴きました。
ディスコサウンド、テクノですが、バラードやジャズのスタンダードも聴かせてくれたんですね。

新しいアルバムもだす予定だったみたいです。
残念です。
by Reiko (2012-05-18 17:47) 

MASA

Reikoさん、どーもです。
「ONCE UPON A TIME」「LIVE AND MORE」いいですね。
「I Remember Yesterday」とか「Try Me, I Know We Can Make It」なんかも大好きです。
未発表アルバム、出て欲しいですね。
合掌。

by MASA (2012-05-18 18:13) 

マンボの父

ドナ・サマーで案外評価が低いアルバムに「恋の魔法使い」があります。
現在CDもまともに流通していない様ですが、中でもスプリングスティーン作品の「プロテクション」が秀逸です。
当初はデュオとの情報もあったと記憶しています。

by マンボの父 (2014-04-02 12:39) 

MASA

マンボの父さん、初めまして。ご訪問ありがとうございます。
「恋の魔法使い」も持っていますが、買った当時聴いただけなのであまり印象がありませんねえ(笑)。

カサブランカを離れてからのアルバムだと、個人的にはゲフィン・レーベル移籍第1弾の「ワンダラー」がまあまあよかったような気がします。
by MASA (2014-04-02 15:02) 

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