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John & Yoko「DOUBLE FANTASY / STRIPPED DOWN」 [The Beatles]

今年はジョン・レノン生誕70周年ということで新たなベスト・アルバムやらBOXセットやらといろいろなアイテムがリリースされ、全アルバムも再度リマスターされました。
でも個人的には触手が伸びるほどのものがほとんどなく「なんだかなあ〜」というシロモノばっかりで、正直あまり興味も惹かれません。

そんな中、唯一これだけは買おうかな、と思ったのが「DOUBLE FANTASY / STRIPPED DOWN」
通常アルバムのリマスター盤の他、 "STRIPPED DOWN"と名付けられたオリジナルのマスター・テープにほぼ手を加えていない状態のボーナス・ディスクが付いているということで、これは聴く価値がありそうだと思い購入しました。

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昨日届いてさっそく「STRIPPED DOWN」ヴァージョンの方を聴いてみたところ、なるほど、アルバム・タイトルどおり通常ヴァージョンからペリペリッと1枚皮を剥いだような感じ。

ジョンの曲もヨーコの曲も確かにオーヴァー・ダビングされる前の素のままに近い状態のようで、コーラスが入ってなかったり、イントロにジョンの声が入っていたり、オリジナルではカットされていたらしいヴォーカル部分があったり、エンディングもフェイド・アウトの曲は最後まで入っていてグダグダになって終わったりと、なんだか海賊盤でも聴いている雰囲気に近い印象を持ちました。

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なかなか面白いしファンなら一聴の価値あり、という内容ではありますが、う〜ん、でもどうなんでしょうか、こういうの。
生誕70周年というので何か目新しいものを、と思った結果なのかも知れませんが、まあ確かに興味深いものではあるけれど、所詮はEMI / Capitol側がネタがない中から無理矢理ひねり出した苦肉の策、みたいな印象を正直言って持ってしまいました。

熱心なジョン・レノン・ファンにはオススメですが、そうでもない人は興味がある人だけどーぞ、という感じです。
ちなみにジャケの鉛筆画によるイラストを書いたのは息子のショーンのようです。

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そう言えばこのアルバムについてワタシが以前からちょっと気になっていることをひとつ。
このアルバムや次作の「MILK AND HONEY」を聴く際に、ヨーコの曲を全部すっ飛ばしてジョンの曲しか聴かない、なんていう話を昔からあちこちでよく耳にしたり目にしたりすることなんですが・・・。

ワタシも初めてこのアルバムを聴いた当時は「半分もヨーコの曲なのかよ?」とちょっと残念に思ったのでまあその気持ちは分からないではないですが、でも'80年11月中旬にリアルタイムで購入してから現在までヨーコの曲を飛ばして聴いたことは一度もありません。

まあどういう聴き方をしようが自由だし聴く人の勝手。ワタシがここでとやかく言う筋合いではないでしょうが、とは言え、どうもワタシは以前からこういう行為に強い違和感を感じてなりません。

そういう人がヨーコの曲を飛ばす理由って一体何なんでしょうか。ヨーコが嫌いなんでしょうか。だとするとどこがなぜそんなに嫌いなのか?今回のリマスター盤を買っても、やっぱり飛ばすんでしょうか。そもそもそういう人たちはヨーコって人を、あるいはジョン&ヨーコの関係をどう捉えているのか、是非とも一度その辺を伺ってみたいと常々思っています。

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ビートルズ解散前にジョンと共に作った3枚のアバンギャルドのアルバムや'70年代初頭のソロ・アルバムを聴いてヨーコの音楽に拒絶反応を抱く場合も多いでしょうが、まあそれは無理もないとは思います(笑)。

でもヨーコがダメっていう人はせいぜいこの辺のアルバムをちょっと聴いた程度で止まっちゃってるのではないでしょうか。
'73年の「無限の大宇宙」なんかは名作で、聴けば目からウロコなんだけどなあ、なんて思いますが、残念ながらやっぱりそこまでフォローしていない人が多いんでしょうねえ。

正直言ってジョンを平和活動のための道具にしているようなここ数年のヨーコには違和感を感じる、というワタシの今の印象は一旦ここでは置いといて、元々の前衛芸術家という以外に音楽家としても素晴らしいアルバムを作り上げたオノ・ヨーコというアーティストは同じ日本人としてもっと誇っていい存在だと思います。

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ヨーコのアーティストとしてのすごさよりも一番重要なことはジョンヨーコの海より深く濃密な絆をどこまで理解出来ているのか、ということです。
それには前述したようにヨーコをまずアーティストとしてある程度理解し認めていることが前提になければ、単なる偏見で終わってしまいがちだと思うのです。

ビートルズ解散前後から切っても切れないほどの一心同体ぶりで愛をもって深く信頼し合う関係となったジョンヨーコがその後ふたりで行なって来た様々な活動を見た場合、ジョンにとってビートルズは単なる通過点に過ぎなかったことが分かります。

ヨーコジョンに新たな価値観を与え、同時にそれを共有出来るという意味ではビートルズ以上の存在で、そのためには絶対に欠かせないパートナーであり同志だったわけです。

「DOUBLE FANTASY」はファンにとっては長かったジョンの6年近くに渡る隠居生活を経てリリースされましたが、その期間に息子のショーンが生まれて子育てもこなし、いっそうヨーコとの絆が深まっていた時期のふたりの新たな共同作業がこのアルバムだったと思います。

そんなふたりの関係性がきちんと理解出来ていれば、このアルバムからヨーコの曲だけを飛ばして聴くなんていう愚行には考えが及ばないはずだと思います。
同時にこれはふたりの愛そのものを音楽というかたちで具現化したアルバムでもあるので、そこを理解すれば自ずとアルバム・タイトルの意味も明白になってくるはずです。

このアルバムはジョン&ヨーコの曲がほぼ交互に収録されていて、まるでふたりが見つめ合いながら対話しているかのような印象を受け、同時にふたりで対話しがら我々リスナーにメッセージを投げかけています。

ふたりにとっては必然性があったからこそのこの対話形式からヨーコの曲だけを取り除いてしまったら、それでも一応リスナーにはジョンのメッセージだけは響くものの、しかしこれでは単なるジョンの一方通行の独り言で、何だか間が抜けた感じになってしまい「DOUBLE FANTASY」というアルバム・タイトルの意味を成さなくなることは言うまでもないでしょう。

john.jpg

いやあ、かなり力説してしまいました(笑)。
まあ「Kiss, Kiss, Kiss」みたいな、聴いてるこっちが恥ずかしくなるような曲もありますけども(笑)、ジョンの曲と比べてもヨーコの曲のクオリティは決して低いわけではないし、とにかくいろんな意味でもっと理解を深めて欲しいなあ、と思う今日この頃であります。

明日9日はついにジョンの70回目の誕生日。今年はこの"STRIPPED DOWN"を聴きながら追悼します。





DOUBLE FANTASY 'STRIPPED'

DOUBLE FANTASY 'STRIPPED'

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: EMI UK
  • 発売日: 2010/10/04
  • メディア: CD



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MCMLXV_65

FMで新装版『Double Fantasy』は何曲か聞きましたが、ミックス前のデモ音源という印象で、買うまでのモノではないかなぁと思っていましたが、やはり熱心なファン向けでしたか?!

そうそう『Double Fantasy』は、あの形態しかあり得ないアルバムだと思いますが、私もこのアルバムはJohnの曲だけを聴くひとりです。だからこういう聴き方では、このアルバムは『Single Fantasy』と呼ぶのが相応しいのかとも思います。

確かに前衛アーティストとしての功績はあると思いますが、Johnと肩を並べて同じ位置で見るには抵抗があるんですよね、いまだに。なので、Johnだけの純粋なソロは聴きましたが、連名でのアルバムは未だに聴きたいと感じないのです。これは聴かず嫌いなのかもしれませんけど…。

それにJohn亡き後の「平和と愛の象徴」みたいにJohnを扱う姿勢も好きじゃないので、余計、聴かず嫌いに拍車をかけているのかもしれませんね。こういう考えもひとつの意見と思って頂けるとよいのですが…。
by MCMLXV_65 (2010-10-09 00:04) 

へどろん

いやぁ、レビュー来ましたね♪
そして、なかなか微妙そうなブツっすね。
自分も某所でスターティング・オーヴァーを聴いた時、面白かったけど、何回も聴くかな?なんて思っちゃいました…

ヨーコさんの影響なしには出来なかったジョンの諸作の数々を評価しながらも、ヨーコさんに関しては前衛芸術家気取りなんて、恐ろしいこと書いてる某評論家もいましたからね…フルクサスなんかにも関わっていた所謂本物の彼女に対して…まぁ、自分は全然くわしくないんですけど(実弟がその世界にはまってますね♪)

一般の人だと、あの叫び声や「キス・キス・キス」あたりに激しい拒否反応が起こるのわからなくもないですけどね…♪自分はヨーコさんの曲は飛ばさないですね…ちょっと面白いし♪ かもーーーん♪

「無限の大宇宙」…結構好きっす、これはまだレコ棚に居座ってます、うふ♪ 知らなかった〜知らなかった♪
by へどろん (2010-10-09 00:21) 

MASA

MCMLXV_65さん、どーもです。
面白いですが、まあやっぱりマニア向けという位置づけになると思いますね、これ。

あー、MCMLXV_65さんも「飛ばす派」でしたか^^;
ワタシも90年代あたりからのヨーコの平和活動において、いつまでもジョンを利用しているような姿勢は感心しないし違和感を感じてなりませんね。

それとはそれとして、ジョンとヨーコがいっしょに活動していた時代を考えるとお互いに必要な存在だったのは間違いないし、あんなにお互いを深く信頼し合えるラブラブな関係のふたりはワタシにとっては理想のカップルでした。
もしワタシが結婚していたら、あんな夫婦関係を築きたいなあ、なんて思ったものです(笑)。

やっぱりヨーコをよく知らない人の多くは"ヨーコ=前衛アーティスト"という図式がすぐに思い浮かぶのでしょうが、それも'71年くらいまでの初期の話で、それ以降はポップ・アーティストとして素晴らしいアルバムをいくつも残しています。
そういうポップな面があまり知られていないのが残念ですねえ〜。

出来れば本文でも挙げた「無限の大宇宙」あたりを聴いて欲しいところですが、まああまり聴かず嫌いにはならず、先入観を捨ててもっとヨーコに興味を持って欲しいなあ、と思います^^。
by MASA (2010-10-09 00:51) 

MASA

へどろんさん、どーもです。
ビミョーと言えば確かにビミョーですが、まあファンなら買って損はないと思いますよ^^。

ワタシもみんながヨーコに変な先入観を持ってしまうのは分かるんです。
ワタシだって最初からヨーコが好きだったワケじゃないし、そりゃ昔は偏見ありましたよ(笑)。

それがなくなったのはやっぱりヨーコのアルバムをずっと聴き続けて来たせいだと思います。
それ同時にジョンとの一卵性双生児並みの絆の深い関係も理解出来るようになったのがよかったです。

どうも前衛芸術家だという先入観がヨーコを理解する上での障害になっているみたいですねえ。
そうじゃなく、ホントはもっとポップで才能豊かなのになあ〜。
誰にも書けない独特の音楽性を持ってるし、「無限の大宇宙」いいですよね(笑)。

それにヨーコの芸術家ならではの感性や考え方もわりと好きなんです。
まあ現在のジョンを利用した平和活動には異議を唱えたいですけどね^^。
でも、へどろんさんがわりとヨーコに理解があってウレシイです。
by MASA (2010-10-09 01:11) 

MORE

小野洋子さん(あえて漢字で)はお嬢様でしたが、なぜか前衛アーヨに走ったのでした。
私、その昔"Grapefruit"買いました。衝撃でしたね。
彼女のコンセプチュアル・アートは深いです。
ジョンが彼女の言葉の持つシンプルだけど奥深い世界感に陶酔したのは良くわかります。世間的には「ビートルズを解散に陥れた東洋の魔女」的に安易に書かれてしまうのですが、それは彼女の本質を見抜いていないからだと思います。
ただ、私もジョンの死後の彼女の行動(アーティストとしても含めて)は、あまりにも「ジョン。ジョン」がかりで、「あなたはどうなの?」と言いたくなる面はありますが・・・

今回のDFの2枚組、確かに「そこまでやるか・・・」ですね。
これも、ジョンがやりたかったことなのか、ヨーコさんが個人的にこんな音で聴きたかったのか・・・
そりゃあ、売れるでしょうから、ビジネス的にはOKなんでしょう。
今回のリマスターですが、前回に比べて低域が抑えられて、ブーミーな感じがなく、ジョンの声が良い意味で生っぽく聞こえますね。ナチュラルというか・・・
ぱっと聴いた印象では「え?リマスターしたのがこれ?」なんですが・・・
どっちがいいのかは個人差が出るような気がします。
ジョン魂の感想でした。
by MORE (2010-10-09 10:15) 

MASA

ヨーコは大財閥のお嬢さんで、そうとう裕福に育ってますよね。
ワタシもジョンはヨーコにアーティストとしての感性が共通していることを強く感じたんだと思います。

確かに今は「いつまでジョンを平和活動に利用してんの?」というのが正直言って気に入りません。
「ジョンの偉大な業績や歴史は自分が絶対に守る」という必死な感じも出てますが、ヨーコがそこまでしなくても誰もジョンを忘れる人はいませんて(笑)。

リマスターの通常アルバムの方はまだ聴いてないんですよ。
アナログ・マスターから作り直したという話ですが、今度前のCDやアナログと聴き比べてみたいと思います。

by MASA (2010-10-09 15:39) 

petbottler

ヨーコさんの活動については、レコードリリースの問題も含めて疑問に思うこともありますが、「Listen,the Snoe is Falling」でしたっけ、あれとか「Sisters Oh Sisters」とかはごく普通に聞いてましたね。ダブル・ファンタジーも別にこういう作りのアルバムかと思ってそのまま聴いてました。
変人のように言われますが、彼女の話を聞いてると、現代では失われたきれいな日本語を話される方だという印象があります。
本物のお嬢様ですからね。言葉に品があります。
今回のジョンの一連のリマスターは「そのうち買うかも知れないけど」という程度ですね。
by petbottler (2010-10-09 23:44) 

MASA

petさん、こんばんは〜。
前作から5年ぶりのアルバムだったし全曲ジョンならよかったのに、というのがワタシも含めリスナーの本音でしょうが、でもジョンとヨーコが共演しているアルバムは別にこのアルバムが初めてじゃないし、ワタシもこういうアルバムなんだ、と思って特に抵抗も違和感もなかったですね。

変人みたいに思われるのはやっぱり先入観以外の何ものでもないでしょう。
結局そこがヨーコを理解するにあたっての一番の壁になっていると思います。
おっしゃるとおり、言葉遣いや話し方に品があって、育ちの良さがその辺に滲み出てますね。

リマスター盤はワタシもこのアルバム以外はどうも触手が伸びません。予算もないし^^;

by MASA (2010-10-10 00:10) 

yukky_z

すみません、自分はヨーコさんの曲は「絶対に飛ばす派」なん
ですよ^^; 何と言われようがそれだけは譲れないかも・・・。
『Double Fantasy』も『Milk And Honey』も結構好きな作品
なんですがね。正直ジョンの曲だけで構成して欲しかったです。
彼女は確かにジョンの良きパートナーだったかも知れませんが、
音楽は一緒にやらなくてもいいと思います。トロントのライヴも
あの彼女の奇声はウザイだけでしたから。
by yukky_z (2010-10-10 01:04) 

MASA

yukkyさん、お久しぶり〜。
いやあ、困ったなあ、何でそんなに嫌い?(笑)。ヨーコに対する偏見ぶりはかなりのものみたいっすね。

普通の音楽ファンならいざ知らず、yukkyさんのような熱心なビートルズ・ファンがヨーコが嫌いという話を聞くととっても残念で悲しいです。
ワタシも昔は偏見あったし、まあ嫌われるのも分からないではないんですが、あまり頑なにならないで欲しいですね。

"『Double Fantasy』も『Milk And Honey』も結構好きな作品"と言うなら、是非ヨーコのパートも飛ばさないでちゃんと聴くべきだと思いますよ。
本文でも書きましたが、そうじゃないとアルバムのコンセプトを理解していないことになりますからね。

もちろん、どう聴こうがyukkyさんの勝手ですから、強制はしませんよ(笑)。
ただもうちょっとジョンとヨーコの深い絆を分かってやって下さい。
by MASA (2010-10-10 02:37) 

Cold Sun

MASAさん、こんばんは
Ohhh!No!、ヨーコさんの曲を飛ばすなんて。
せっかくのコンセプト・アルバムが勿体無いです。ヨーコさんの曲は、一流のポップ・アートだと思いますよ。
最近は、「ホワイト・アルバム」こそ最高傑作で、ロックじゃない「サージェント」は曲悪くコンセプトのみの凡作であると、「サージェント」の評価を下げようとする輩もいるし、変な世の中ですね。
by Cold Sun (2010-10-10 19:28) 

MASA

Cold Sunさんはちゃんとヨーコの才能をお分かりのようですね。うれしい限りです^^。
おっしゃるとおり、ヨーコはポップ・アーティストとしても一流の才能を持っていると思います。
偏見が邪魔をしてそこに気が付かないファンが多いのはとても残念ですね。
特にビートルズ・ファンを自認する人なら、ちゃんとヨーコの音楽と向き合い、ジョンとの関係もしっかり理解すべきだと思いますね。
by MASA (2010-10-10 21:18) 

氷春友

こんばんは!
僕は『DOUBLE FANTASY』はレコードの曲順で聴いてます。つまりオノヨーコの曲を飛ばしたことはありません…。
以前飛ばす人に理由を訊いてみたことがありますが
どうやら…とにかく曲の良し悪し以前に声が嫌いということだそうです。
日本でもオノヨーコを認める人ととにかくダメという人真っ二つに分かれるみたいですね
by 氷春友 (2010-10-10 23:29) 

MASA

氷春友さん、お久しぶりです。
またひとり飛ばさない人がいてウレシイです(笑)。
そうですね、どうやらヨーコを認める派と認めない派でハッキリと別れるようですね。

ある程度の好き嫌いは分かりますけど、声が嫌い、なんて言う人はもうそれは偏見以外の何ものでもないでしょう。
逆にワタシなんかは年に似合わない可愛い声が好きですけどね(笑)。

特にビートルズ・ファンを自他ともに認めるような人なら、そんな下らない理由で聴かずに、ヨーコの本質が分からないままでファンを名乗るのか?と思いますけどねえ。

これ以上書くと炎上しそうなのでやめときます(笑)。
by MASA (2010-10-11 00:43) 

PETTY

炎上させるつもりはありませんが、遅くなりましたが一言。
ヨーコ拒絶派の方は「Happy Xmas (War Is Over)」とかはどう対処されるんでしょうかね?ヨーコの部分だけカットして編集するんでしょうか?

「DOUBLE FANTASY」をヨーコ飛ばししたことも正直あります。
でもあのアルバムが生まれるまでのジョンとヨーコの軌跡を考えたら・・・
あれは全曲揃って「DOUBLE FANTASY」だと思います。

ヨーコの存在(妻として、アーティストとして)を否定することは
極端な話、ヨーコと出会った以降のジョンも否定することになるような気がします。声が嫌いとか、気持ち悪いとかそういう問題じゃなく、二人の「絆」を理解すればそこまで極端な嫌悪はなくなるのではないでしょうか。

「I just believe in me Yoko and me」この言葉は
「DOUBLE FANTASY」にも通じてると思いますが・・・

最近のヨーコの活動はいささか嫌だなぁってところもあります。
もっと嫌なのが、ジョンの誕生日と命日、そして9.11だけLOVE&PEACEをブログで唱える似非平和主義者があまりにも多いこと。

歴史が歪められ、ジョンのシニカルでバッドな部分は何処かに置いていかれ、「平和の象徴」みたいな偶像だけが一人歩きしそうで・・・

ビートルズは知らないけどイマジンだけは大好きみたいな若い人だって大勢いますからね。
そんな時代だからこそ、私より上の世代のビートルズファンには、
歪んでないヒストリーをこうしたブログとかでもいいから
書き記してほしいなぁと思います。


by PETTY (2010-10-11 10:52) 

Chuck

ジョンとヨーコの曲を交互に並べたのは、レコードの時代にもしA面とB面でジョンとヨーコで分けたらヨーコの面を聴かなくなるからそうしたって何かのライナーに書いてましたけど、聴きたいと思わない曲をボタン一つでスキップできるCDがある以上、他者がヨーコの曲を飛ばす行為についてあれこれ言ってもあまり意味がないと思います。
「飛ばす派」の人だってヨーコの曲を聴きたいときは聴くだろうし、
「飛ばさない派」の人だってヨーコの曲を最後まで聴かずに次のジョンの
曲にスキップしたりすると思います。
ヨーコの曲を飛ばすというのは、他のジョンのアルバムを聴くときに
あまり好きじゃない曲をスキップするのと同じことではないでしょうか。

by Chuck (2010-10-11 12:57) 

MASA

PETTYさん、どーもです。
ワタシが言いたかったことの核心を言ってくれてありがたいですわ^^。
ヨーコを否定することはジョンを否定することに繋がるってことがあまり分かってない人が多いのでしょう。

今年もあったようですが、ジョンの誕生日と命日のセレブレイション的なイベントは毎年ヨーコが大々的にやる必要などないと思いますね。
ああいうのはファンが集まってやるべきもので、ヨーコはやる側じゃなくやってもらう側でいて欲しい。
出しゃばり過ぎなんですよね。
過去のヨーコの功績やジョンとの関係とは何ら関係はない部分で今はその辺がどうも気になるのですが。

ロック・ミュージシャンとしてではなく、愛と平和の使者、というジョンの今のスタンスも半ばヨーコが作り上げてしまった部分がありますが、まあ功罪ありきの存在なのは確かなところでしょう。

そういうところも踏まえて、ジョンもヨーコも等身大に捉えて理解することが大切だと思いますね。

by MASA (2010-10-11 14:16) 

MASA

Chuckさん、はじめまして。
確かにA面がジョンでB面がヨーコなら、B面を聴かない人の割合はまちがいなく多いでしょうね(笑)。
仮にそうなっていたにしてもアルバムのコンセプトは変わらないし、B面もちゃんと聴かないと片手落ちになることも変わらないと思います。

あまり好きじゃない曲だからスキップする、という程度ならここでワタシがガタガタ言う必要は全くないですが、どうもヨーコがとにかく嫌いだから、という人が巷では多いみたいなんですね。

本文にも書きましたが、どう聴こうがそりゃ聴く人の勝手であることは当然です。
ただ、ヨーコの本質を知ろうともしないで「声が嫌いだから」「生理的に受け付けない」なんていう理由になっていない理由で聴かず嫌いでホントにそれでいいのか?という問題提起をしてみたわけです。
「にんじん嫌いだから食べたくない」という子どもの発想と同じだということに気が付いて欲しいです。
嫌いでも食べるとそれは栄養になりますよね(笑)

まあそれを「知ったこっちゃねーよ」と思うのもけっこう、「じゃあヨーコに対する先入観は出来るだけ持たないようにしようかな」と思うのもけっこうです。
by MASA (2010-10-11 14:40) 

黒ちゃん

わたしの場合、聴かない理由は好みのサウンドじゃないからです。
SISTERS O SISTERS,BORN IN THE PRISON,KISS KISS KISSはしっかり聴けます。
一応ジョンのアルバム(アナログ時代の)は全て聴きましたが、個人的にWALLS AND BRIDGESはすんげ~つまんないです。
ジョンとヨーコの関係は否定するどころか参考にしたいほど素晴らしいと感じています。
ただ音楽となると好みってのがありますので...

by 黒ちゃん (2010-10-12 21:42) 

MASA

黒ちゃんさんはジョンとヨーコの関係をちゃんと分かっておられるようでウレシイですね。

サウンドが好みじゃないから聴かない、大いに結構です。
ヨーコに対する偏見ではなく、単に好みの問題なら全然納得ですね。
否定的でもそういう前向きな意見がもっと聞きたかったですよ。

「WALLS AND BRIDGES」はワタシもそんなに好きなアルバムじゃないですが、でも聴いていた'74年はワタシが大学生になった思い出深い年なので当時を思い出して懐かしいです^^。
by MASA (2010-10-12 23:21) 

Backstreets

こんにちは。
MASA様の愛情に溢れた力説や皆様の熱意あるコメントを拝読していると、自分がジョン・レノン&小野洋子夫妻やビートルズのことを何も分かっていなかったことを痛感させられます。音楽評論から得た知識では自分の頭や感性でアーティストの意思を理解し自ずと発せられた言葉にかないません。
アルバム『DOUBLE FANTASY』がリリースされた頃、中村とうよう御大が小野洋子さんの曲を排除し、ジョン・レノンの曲のみをわざわざテープに録音し編集して聴く人がいることに怒りと疑義を呈されていました。御大が言われた趣旨は「そんな行為はジョンとヨーコの関係性もアルバムのコンセプトも理解出来ない」ということだったと認識しております。
私は小野洋子さんの来日公演にも足を運んだことがあり、アルバムも幾つか所有しております。小野さんの著書『ただの私』も読みました。しかし、以前にも述べたことがあると思いますが、最近の小野さんの言動に疑問を抱いており、今となっては積極的に小野さんの声に触れる気になれません。確かに「音楽とアーティスト自身の思想なんて関係ないで。音楽は楽しむもんや。お前かたい人間やな。融通のきかん奴は生きていかれへんで」と言われれば返す言葉はないのですが、何かやるせない違和感を覚えます。
どなたかが小野洋子さんの言葉には品があるとコメントされておりましたが、かなり以前に小倉エージ先生が『ニュー・ミュージック・マガジン』で「シングル『女性上位万歳』の言葉が固い。小野洋子さんははっぴいえんどのレコードを聴いて日本語の歌詞のあり方を研究してほしい」と論評されたことがあります。その後間をおかず、内田裕也氏による小野洋子さんへのインタビュー記事が『ニュー・ミュージック・マガジン』に掲載され、小野さんからは「おどろいちゃった。あんまりバカだから。批評になっていない。日本語のロックのあり方とは何を言っているのでしょうか」といった調子で小倉先生の論評は一蹴され、内田裕也氏も「日本語でロックを歌うセンスのない連中がいますからね」といった趣旨の言葉で小野さんに同調していました。小野さんにしてみれば自分のメッセージが正しく理解されなかったことが不満だったのでしょう。
それはともかく、たんなる惚れた腫れたの歌ではなく、言葉を大切にし、自身のメッセージが込められている音楽ならばアーティストの思想について関心を持つことも個人的には肝要と思うのですが、どうなんでしょうか。
これ以上独り善がりの論を述べることで他人様のブログを炎上させるようなことがあっては申し訳ないし、削除の憂き目にも遭いたくもないのでこのあたりで失礼致します。MASA様の言いたかったことの核心を把握出来ないようなコメントになりご迷惑をおかけしました。発売されたばかりの『DOUBLE FANTASY / STRIPPED DOWN』も購入して一度は通して聴きましたが、しばらくは棚の中にひっそりとおいたままになるでしょう。
by Backstreets (2010-10-16 15:05) 

MASA

Backstreetsさん、熱のこもったコメントありがとうございます。
そうですか、中村とうようもワタシと同じ意見だったんですね。ちょっとウレシイかも(笑)。
でもまあ、その意見がやっぱり正しいと思いますよ。

Backstreetsさんはしっかりとヨーコをお分かりのようでウレシイ限りです。
その上で最近のヨーコの言動に賛同出来ないし、それが原因で聴く気になれないというのは納得出来ますし、その気持ちも充分に分かります。
ワタシだって最近のヨーコには批判的な立場ですから、それはそれで全然かまわないと思います。

肝心な点はアーティストとしてのヨーコやジョンとの濃密な関係をちゃんと分かっているのかどうかですよね。
その上でヨーコの作品はどうもダメ、というのならそれはそれで仕方のないことだと思いますし納得出来る理由です。
そうではなくただワケもなく嫌いという人が多いのが問題ですね。

ワタシの場合はヨーコの言動と作品はキレイに切り離して考えます。
近作はまあともかく、ましてや30年も前の過去の作品とジョン亡き後の現在のヨーコの言動は直接的には関係ないし、いっしょに考えるべきではないと思っています。

ロックと日本語の関係は昔ちょっとした議論になったこともありましたが、今にしてみれば論争自体がナンセンスですね。

元々議論するほどの問題ではなかったとワタシは思っていますし、日本語の乗せ方、言葉の選び方なんか本来はアーティストそれぞれの感性次第だということはその後成熟した今の日本のロックやポップスを聴けば一目瞭然です。
ヨーコが「あんまりバカで驚いた」と言う発言の主旨はメッセージ性云々の前にそこにあったんじゃないでしょうか。

でもいろいろ貴重な意見が聞けてよかったです。
ワタシも「どうしてもヨーコを聴け」と言ってるわけではないので、あとは聴く人それぞれの考え次第なのはもちろん言うまでもありません。

by MASA (2010-10-16 16:25) 

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