Marianne Faithfull「EASY COME EASY GO」 [Rock / Pops]
マリアンヌ・フェイスフルの約4年振りの新作「EASY COME EASY GO」が出た。国内盤は最近発売になったが、向こうではすでに昨年の12月に発売されている。それを買いそびれていたのだが、今回その限定盤を購入した。
私はIslandレーベルからの'79年のアルバム「BROKEN ENGLISH」を聴いて以来のファンだが、このアルバムを初めて聴いたときはアイドル時代の可愛いらしい声とは別人のような、当時まだ30代にして低く嗄れた老人のような声に変わり果てたことに驚いたものだ。
ドラッグと酒びたりの日々で潰れたその声からは幾多の修羅場をくぐり抜けて来た彼女の苦労が忍ばれる思いがしたが、そんなヒリヒリするような歌声と開き直ったような悪女な佇まいに惹かれて以来、ほぼずっとアルバムをフォローしている。
レーベルはいくつか変わっているが現在も音楽に取り組む姿勢に衰えを見せず、数年おきにコンスタントにアルバムを発表しているのは嬉しい限りだ。
以前Islandレーベルを取り上げた時にも書いたが、彼女のアルバムの一番の聴きどころは単なるヘタウマ・アイドル歌謡でしかないDecca時代ではなく、間違いなくIslandレーベル移籍以降現在に至るまでの作品にある。
ミック・ジャガーの元カノということでストーンズがらみで捉えられることも多く、世間的にはどうも60年代のDecca時代ばかりが偏重されるが、秀作が多いIsland時代以降のアルバムに人気がないのが個人的には残念でならない。
ヘタウマ具合はあまり変わらないものの、Decca時代とIsland時代以降では音楽性の高さや表現力、オリジナリティに雲泥の差があるんだけどなあ。Decca時代が全く悪いということではなく、もちろんそれなりの聴き所はあるが、現在もコンスタントにアルバムが出せるのも、そういった部分で一定の評価があるからこそなんだけど。
まあそんな愚痴はどうでもいい(笑)。今回はカヴァー・アルバムで、何と全18曲2枚組の大作。ドリー・パートン、ブライアン・イーノ、モリッシー(ex The Smiths)などという幅広い有名どころの知名度の低い曲や、ほとんど無名のアーティストの曲を中心に取り上げている。
この中で私が知っているのはペギー・リーなどでお馴染みのジャズ・バラード「Black Coffee」、スモーキー・ロビンソン&ミラクルズの「Ooh, Baby Baby」くらい。あとはオリジナルでは聴いたことがない曲ばかりだ。かなりシブイ選曲である。
バックを固めるミュージシャンにはIsland時代の諸作でマリアンヌを支えたギタリストのバリー・レイノルズなども参加している。
その他ジャーヴィス・コッカー、ルーファス・ウェインライト、ニック・ケイヴ、キャット・パワー、ショーン・レノン、キース・リチャーズなどといった豪華ゲストをサポートに迎え、プロデュースはかつてマリアンヌの'87年の名作「STRANGE WEATHER」や、'90年のライヴ盤「BRAZING AWAY」を手掛けている名匠ハル・ウィルナーが久しぶりに担当している。
今回入手したのはフランスnaiveレーベルの限定盤で、2枚組の本作の他にレコーディング・スタジオで行なわれたマリアンヌの30分ほどのインタビューやレコーディング風景を収録したDVD付き(PAL、リージョン0)の3枚組デジ・パック仕様。
そのDVDのキャプチャー画像より。
あの独特の歌声は今回も相変わらずだが、現在60才を裕に超え、ご覧のとおり最近はすっかり体型が横に広がって貫禄がついてしまった(笑)。
昔はこんなに美人で可愛くてセクシーだったのになあ〜。
↓
今回のアルバム、貫禄どおりのドッシリと腰の据わった内容で、彼女ならではの妖しい雰囲気がムンムンの大人が聴けるアダルト・コンテンポラリーなアルバムになっている。
ちょっとシブ過ぎる感じもあるが、個人的にはBECK、ブラー、ビリー・コーガンなどを迎えて制作した'02年のVirginからのアルバム「KISSIN TIME」以来の意欲作に仕上がっていると思う。
そんな中から、ショーン・レノンがギターで参加した「Hold On Hold On」を。
この限定盤、HMVの方が安く入手出来ます。
私の超オススメ盤!1979年の名作「BROKEN ENGLISH」
私はIslandレーベルからの'79年のアルバム「BROKEN ENGLISH」を聴いて以来のファンだが、このアルバムを初めて聴いたときはアイドル時代の可愛いらしい声とは別人のような、当時まだ30代にして低く嗄れた老人のような声に変わり果てたことに驚いたものだ。
ドラッグと酒びたりの日々で潰れたその声からは幾多の修羅場をくぐり抜けて来た彼女の苦労が忍ばれる思いがしたが、そんなヒリヒリするような歌声と開き直ったような悪女な佇まいに惹かれて以来、ほぼずっとアルバムをフォローしている。
レーベルはいくつか変わっているが現在も音楽に取り組む姿勢に衰えを見せず、数年おきにコンスタントにアルバムを発表しているのは嬉しい限りだ。
以前Islandレーベルを取り上げた時にも書いたが、彼女のアルバムの一番の聴きどころは単なるヘタウマ・アイドル歌謡でしかないDecca時代ではなく、間違いなくIslandレーベル移籍以降現在に至るまでの作品にある。
ミック・ジャガーの元カノということでストーンズがらみで捉えられることも多く、世間的にはどうも60年代のDecca時代ばかりが偏重されるが、秀作が多いIsland時代以降のアルバムに人気がないのが個人的には残念でならない。
ヘタウマ具合はあまり変わらないものの、Decca時代とIsland時代以降では音楽性の高さや表現力、オリジナリティに雲泥の差があるんだけどなあ。Decca時代が全く悪いということではなく、もちろんそれなりの聴き所はあるが、現在もコンスタントにアルバムが出せるのも、そういった部分で一定の評価があるからこそなんだけど。
まあそんな愚痴はどうでもいい(笑)。今回はカヴァー・アルバムで、何と全18曲2枚組の大作。ドリー・パートン、ブライアン・イーノ、モリッシー(ex The Smiths)などという幅広い有名どころの知名度の低い曲や、ほとんど無名のアーティストの曲を中心に取り上げている。
この中で私が知っているのはペギー・リーなどでお馴染みのジャズ・バラード「Black Coffee」、スモーキー・ロビンソン&ミラクルズの「Ooh, Baby Baby」くらい。あとはオリジナルでは聴いたことがない曲ばかりだ。かなりシブイ選曲である。
バックを固めるミュージシャンにはIsland時代の諸作でマリアンヌを支えたギタリストのバリー・レイノルズなども参加している。
その他ジャーヴィス・コッカー、ルーファス・ウェインライト、ニック・ケイヴ、キャット・パワー、ショーン・レノン、キース・リチャーズなどといった豪華ゲストをサポートに迎え、プロデュースはかつてマリアンヌの'87年の名作「STRANGE WEATHER」や、'90年のライヴ盤「BRAZING AWAY」を手掛けている名匠ハル・ウィルナーが久しぶりに担当している。
今回入手したのはフランスnaiveレーベルの限定盤で、2枚組の本作の他にレコーディング・スタジオで行なわれたマリアンヌの30分ほどのインタビューやレコーディング風景を収録したDVD付き(PAL、リージョン0)の3枚組デジ・パック仕様。
そのDVDのキャプチャー画像より。
あの独特の歌声は今回も相変わらずだが、現在60才を裕に超え、ご覧のとおり最近はすっかり体型が横に広がって貫禄がついてしまった(笑)。
昔はこんなに美人で可愛くてセクシーだったのになあ〜。
↓
今回のアルバム、貫禄どおりのドッシリと腰の据わった内容で、彼女ならではの妖しい雰囲気がムンムンの大人が聴けるアダルト・コンテンポラリーなアルバムになっている。
ちょっとシブ過ぎる感じもあるが、個人的にはBECK、ブラー、ビリー・コーガンなどを迎えて制作した'02年のVirginからのアルバム「KISSIN TIME」以来の意欲作に仕上がっていると思う。
そんな中から、ショーン・レノンがギターで参加した「Hold On Hold On」を。
この限定盤、HMVの方が安く入手出来ます。
私の超オススメ盤!1979年の名作「BROKEN ENGLISH」
いや~使用前使用後、、、が違いすぎる(笑)
でも体系ってどっぷりしてる方が声量ある、、、もんね?(; ̄ー ̄A アセアセ・・・
by がぁこ (2009-06-01 00:45)
退院おめでとう、大変だったね。
昔と今のギャップ、ちょっとすごいでしょ。
がぁこちゃんスタイルいいから、使用前のセクシー衣装が似合いそうだね(笑)。
まあこの人の場合、あまり張るような歌い方じゃないから声量は関係ないかもね^^。
by MASA (2009-06-01 15:28)