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トッド・ラングレン その1 [Rock / Pops]

インタラクティヴだ何だと新しいものにこだわり続けて以来このところパッとした話題がなかったトッド・ラングレンが、なんとあのカーズの再結成に合流、ニュー・カーズのヴォーカリストとしてメンバーにその名を連ねてアルバムを出す、というのは6月号の「ストレンジ・デイズ」を読んで初めて知ったのですが、これにはちょっと驚きました。
だってこれはトッド側からのアプローチではなく、元カーズのエリオット・イーストンとグレッグ・ホークスに「カーズの新しいヴォーカリストとしてメンバーにならないか?」と誘われたのがきっかけだという。
しかしまあこの元カーズの二人、業界の大先輩でしかも孤高の天才アーティストであるトッドに対してヴォーカリストを頼むなどとは後輩のクセにいい度胸だと思う(笑)。でもこの申し出をスンナリ受けちゃったというトッドも「あなたプライドはー?」という感じですが、とりあえずそんなニュー・カーズのアルバムが6/6に出ます。

It's Alive

←「Let's Go」「Candy-O」「You Might Think」といったカーズの懐かしのカヴァーをトッドが歌う他、「I Saw The Light」などのセルフ・カヴァーも入るらしいニュー・カーズのアルバム「IT'S ALIVE」。



メンバーは先の3人にトッドのバンド、ユートピアの元メンバー、カシム・サルトン、トッドがアルバムをプロデュースしたこともあるチューブスの元メンバー、プレイリー・プリンスが加わった5人編成。

カーズ再結成で何でトッドにお鉢が回って来たのかというと、カーズの主要メンバーでヴォーカリストだったリック・オケイセクは全くこの話に取り合わず、もうひとりのヴォーカル、ベンジャミン・オールは3、4年前にすでにガンで他界、そこで困ったエリオットとグレッグが白羽の矢を立てたのがなぜかトッドだったらしい。
まあ何はともあれ、トッドとカーズ両方のファンである私にとってはこれはちょっと楽しみです。

Candy-O

←カーズのアルバムの中で一番大好きなのがニュー・ウェーヴぽさが残るセカンド・アルバムのこの「CANDY-O」。


これとは別に、現在トッド/ユートピアのアルバムが再び紙ジャケ化されていますね。
確かビートルズがCD化されたのと同じ'87年だと思いましたが、トッド/ユートピアのベアズヴィル時代のアルバムが順次初CD化されていった頃に私はトッドにハマったのですが、そのアーティスティックな天才・奇才(鬼才?)振りにすっかりファンになりました。
CD化以前にアナログで「A WIZARD A TRUE STAR」だけは持ってましたが、CD化されたあと白レーベルのプロモ盤の同アルバムも入手しました。

このアルバムは初期プレスのみご覧のような変型ジャケで、パティ・スミスのでかいバンドエイドとトッドのポストカードが入っていますが、私が入手したこのプロモ盤には写真右のバンドエイドしか付いていませんでした。残念。
でもその代わりアナログだとA面5曲目の「When The Shit Hits The Fan/Sunset Blvd」の"Shit"という部分がテープの早巻き戻しのようなキュルキュルという音で消されているセンサード・ヴァージョンになっています。これは放送局などにも配られるプロモ盤ならではの措置でしょうね。


そして私が数あるトッドのアルバムの中でも一番好きかも知れないアルバムが「RUNT / BALLAD OF TODD RUNDGREN」(写真左上)。これはいい。バラードって本来はストーリー性がある歌のことを指すけど、このアルバムに収められている曲はその本来の意味でのバラードと、心にしみ入る感傷的・叙情的意味合いのバラード両方の曲があります。
そして写真右上の「SOMETHING / ANYTHING」はトッドがひとり多重録音で完成させた最高傑作の声も高い2枚組の大作。このアルバムではトッド独自の音楽性と天才ぶりが十二分に楽しめます。この時代にひとり多重録音なんて器用なことをやっていたアーティストは私の知る限りではトッドとポール・マッカートニーだけです。

ーつづく。


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コメント 7

hamakaze_ataru

87年のトッド」ブームを思い出しますね。RUNTのオリジナルがやたら値が上がったことを思い出します。あの頃のミュージックマガジンなどの影響力って大きいですよね。
by hamakaze_ataru (2006-05-16 08:11) 

MASA

大安さん、nice!ありがとうございます。
そう言えばミュージック・マガジンあたりで盛り上がってましたねえ。思えば私もあれに乗せられたのかも(笑)。
「RUNT」はベアズヴィルの再発盤なら持ってますが、曲数が多いアンペックスのオリジナル欲しいです。
by MASA (2006-05-16 22:12) 

hamakaze_ataru

ネックハンギングじゃない方ですね。ヤフオクにアンペックスのプロモ盤出てましたね。ミュージックマガジンも然ることながら、レコードコレクターズにも影響受けました。まだ、ロックの特集が始まったばかりの頃のバーバンク特集やカリプソの特集などは思うツボって感じで・・・アッティラザ・フンに始まりVDパークスを経てアローまで行き着いた時、アローのカバーをバスター・ポインデクスターがやってるアルバムに出会い、再度ドールズ以降のヨハンセンを逆戻りで聴きました。あの頃のコレクターズって、タイムリーな内容もありましたが、独自の切り口持ってましたよね〜。
by hamakaze_ataru (2006-05-16 22:47) 

MASA

>ヤフオクにアンペックスのプロモ盤出てましたね。

実は密かに狙っておりましたが、落札者なしで終わっちゃってて今出品されてないみたいですね(笑)。再出品しないのかなあ。

昔のレココレはよかったですね。随分勉強になったしなあ。今はちょっと日和った感じになっちゃったのが物足りないですが、大方いいところは出尽くしましたからね。それでもいまだにほぼ毎月読んでますけど(笑)。
by MASA (2006-05-17 21:14) 

hamakaze_ataru

朝チェックした時は5800円くらいで出ていたのに・・・・残念ですね。
うっかり流してしまうこと度々ありますよね。ちょっと前ですが、ヘンリー・マックローの UKダークホースオリジナルを流したのが悔やまれます。その後出品された形跡もなく待ちこがれる日々です。
by hamakaze_ataru (2006-05-17 22:35) 

parlophone

MASAさん、『NAZZ』の1stの紙ジャケを記事にしたのでトラバさせていただきました。
今回アルバムとしてははじめて聴きましたがいいですよ~。
ぜひアナログがあったらGETしてください。
ゼッタイに気に入りますよ^^
by parlophone (2006-06-11 23:52) 

MASA

遼さん、TBありがとうございます。私の方もTBさせて下さい。
でも思ったよりよさそうですね、ナッズ。ちょっとナメてました^^。
by MASA (2006-06-12 21:52) 

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